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Chapter01

技術・科学が開く未来の開拓にチャレンジしませんか−大学院長期履修制度−/理事・副学長 松為宏幸(まつい ひろゆき)

人類共通の願いは、平和で飢餓や戦争の心配がなく、人々がお互いに信頼しあい健康で安全に過ごせるような社会を構築することでしょう。しかし21世紀を迎えた現在においても、我々が暮らす社会は多くの課題を抱え、特に温暖化などの環境問題、食糧問題、エネルギー問題など全地球規模で先送りできない問題の解決が急務とされています。

 

豊橋技術科学大学では、このような諸問題を解決して理想とする社会に近づくために、貢献できる種々の技術者・研究者の育成を目的として、そのために必要とされる教育と研究を行っています。特に、現在、日本社会全体で顕在化しつつある、少子化、科学技術離れによる人材不足などの危機的状況に対処するため、本学では、平成20年4月より大学院長期履修コースを設けて、いったん教育を終えて社会に出られた意欲ある方々に、先端的な技術科学に関わる教育・研究に再チャレンジしていただくため、大学院の門戸を広げることとしました。

 

大学院は修士課程と博士課程がありそれぞれ表に示す専攻(専門領域)に分かれています。大学院の通常のコースの履修期間は、修士課程が2年間、博士課程が3年間ですが、この長期履修制度では職業を持ちながら学ぶ社会人の方々が、都合のよい時間を選んで学習できるように、それぞれ4年間以内、6年間以内の履修期間を入学時に自分で設定できるようになっています。万一学習が予定より早く修了する見込みが立てば、途中で履修期間の短縮が可能です。また、勤務しながら履修するための便宜として、インターネットを利用した授業や、夜間や週末の授業なども用意されています。長期にわたって在学するからといって、授業料を余計に払う必要はなく、通常のコースと同額となるよう設定しています。

 

豊橋技術科学大学修士課程・博士課程専門領域

修士課程

博士課程

機械システム工学専攻

機械・構造システム工学専攻

生産システム工学専攻

機能材料工学専攻

電気・電子工学専攻

電子・情報工学専攻

情報工学専攻

環境・生命工学専攻

物質工学専攻

建設工学専攻

知識情報工学専攻

エコロジー工学専攻

 

修士課程に入学するために、以前は大学学部卒業、博士課程に入学するためには修士課程修了の資格を必要としましたが、この長期履修制度を利用して入学を希望される方々には、社会における実務経験を考慮して出願資格を認定します。つまり、高専の本科や、短大卒業の方でも、企業において学部卒業と同等の実質的なトレーニングを受けていれば修士課程に、また大学学部卒業の方でも博士課程への入学が可能となります。

 
最先端の技術科学の教育・研究を体験し、それらを担う力を養成することは、個人的に魅力的な体験を享受することによって、人生を豊かにする有効な手段であるといえますが、さらに、社会にとっても有用な人材を育成するという大きな意義があります。また、このような高学歴の資格を取得すれば、新たな高度の技術・科学の領域に挑戦するためのパスポートとして有効に使うこともできるでしょう。
○ 高専を卒業して一仕事やり遂げ、より高度のプロジェクトに挑戦しようとしている方
○ 子育てが一段落し次の充実した人生の目標を探している方
○ 企業において技術者として活躍されてきた成果を大学教員として生かすことを考えている方
○ 退職され余暇を充実するため、さらに高度な学問に挑戦することを希望される方
など多くの皆さんにこの長期履修コースに関心を持っていただければと思います。

 
本学で実施しているどのような研究が興味を引く対象であるか、またどの先生が指導教員として適切であるかなどについて知りたいときは、本学のホームページをご覧ください。(
https://www.tut.ac.jp/) 

もしもよく分からない場合には、入試課(0532-44-6580, nyushi@office.※)にご連絡ください。

具体的な入学に関する情報の他に、適切な指導教員、研究室または社会人に対する授業料免除制度などについても是非ご相談ください。
※アドレスの後にtut.ac.jpを補完してください。

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Chapter02

堤 和男名誉教授(ICCEED客員教授)がJICA理事長表彰を受賞/工学教育国際協力研究センター 准教授 池田則宏(いけだ のりひろ)

平成19 年10月3日、豊橋技術科学大学名誉教授で、工学教育国際協力研究センター(ICCEED)客員教授の堤和男先生が、長年にわたる国際協力事業への貢献に対し、独立行政法人国際協力機構(JICA)から、「JICA 理事長表彰」を授与されました。
表彰される堤 和男名誉教授

 

堤先生の国際協力への取組みの歴史は、そのまま豊橋技術科学大学の国際協力への取組みの歴史とも言えます。1990 年に始まったJICAプロジェクト「インドネシア高等教育開発計画(HEDS)」は、インドネシアの工学系大学の教育水準を大きく向上させたプロジェクトとして、ASEAN 諸国の中で、大変有名なプロジェクトですが、堤先生はキーマンとしてプロジェクト成功に大きく貢献しました。このHEDS プロジェクトは、10年以上続き、これを機会に、インドネシアから数多くの優秀な学生が、豊橋技術科学大学で学びました。

 

堤先生のご尽力がなければ、今日の表彰状を受け取る堤 和男名誉教授ような成功が考えられなかったプロジェクトとして、JICAプロジェクト「アセアン工学高等教育ネットワーク(AUN/SEED-Net)が挙げられます。このプロジェクトは、1997年アジア経済危機の際、当時の橋本首相が日本・ASEAN・サミットにおいて、ASEAN諸国の産業界への人材育成の支援策「橋本イニシアティブ」を提唱したことに始まります。AUN/SEED-Netプロジェクトは、ASEANの工学系大学の教員の域内留学(修士311名、博士133名)や研究者交流を促進し、ASEAN諸国における工学教育の向上に大きな役割を果たしました。堤先生は、AUN/SEED-Netのチーフアドバイザーとして、学術的観点を踏まえながら、実務的・現実的な事業の実施に努め、域内各国政府要人や大学関係者から大変感謝されています。

 

今回のJICA 理事長表彰では、青年海外協力隊事業に功績のあった稲嶺前沖縄県知事ほか、個人20人、8団体が受賞しました。堤先生が、これからもアジア諸国のエンジニア育成のために、ご活躍になることを心よりお祈り申しあげます。

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