さわやかな笑顔が素敵な杉浦天衣子さんは、豊橋市内の普通高校から入学し、大学院へ進学した建設工学専攻の修士1年生。
2日後に東京で行われる学会発表の準備で慌ただしい中、快くインタビューを受けていただきました。
−学会前のお忙しい中、貴重なお時間をありがとうございます。早速ですが、本学に入ろうと思ったきっかけは何ですか?
高校生の頃に見ていた「週末婚」というドラマで、主演の永作博美さんがインテリアデザイナーの役をやっていてものすごく憧れました。それが、建築関係を勉強したいと思ったきっかけです。
−私もそのドラマは見ていましたが、仕事のシーンはあまり覚えていません。人間関係ばかりが気になってしまって。(笑)
技科大は建設工学ですよね。私は建築を勉強したかったので、第一志望は他の学校だったのですが、センター試験で思ったほど点が取れなくて・・・ それで家から通える技科大を受験することにしました。豊橋生まれの豊橋育ちで、豊橋市内の高校を卒業していますが、実は受験の時に初めて技科大のことを詳しく知ったんですよ。それまでは名前くらいしか知りませんでした。
−入学してすぐの印象はどうでしたか?
女子学生が本当に少なかったです。最近は少し増えているみたいですが、学部1年生の入学生70人中10人位だったと思います。少ないとは聞いていましたが、予想以上でびっくりしました。
−大学ではどんな勉強や研究をされているのですか?
技科大にはインテリアを専門とする研究室がないので、今はファシリティーマネージメント(以下、FM:経営から見た施設管理)の研究をしています。ファシリティーマネージャーという民間資格があるのですが、今年合格しました。就職に役立つと良いと思っています。
−聞き慣れない言葉ですが、FMとはどういうものでしょうか簡単に教えてください。
ひと言で言えば、経営から見た施設管理のことです。アメリカで生まれた新しい経営管理手法で、土地、建物、構築物、設備などのすべてを、コスト最小・効果最大の状態で保有し、使用し、運営し、維持するための総合的な管理手法です。経営学や会計学など文系的な考え方も必要な分野なんですよ。
−学生1人当たりのパソコン設置数が多い本学ですが、FMの観点から見たらどうでしょう?
研究室では民間企業の開発しているソフトを使って学内のFMを検証しようとしています。家具の配置が適切かとか人の流れはどうかとか、経営的観点から調べます。研究室では実際にA棟ホールや売店前を使った検証も行いましたよ。
−豊橋駅西口の再開発に関する研究について発表されたとお聞きましたが。
4年生の時にグループ課題で駅前再開発に関する研究を行っていました。
高校生の時から今でも洋服は名古屋や浜松に買いに行くことが多いので、地下の駐輪場をよく使っていますが、節電のためか暗いし、駅からも少し不便かなと感じています。
地元出身者として、駅前が盛り上がらないのは正直寂しいですね。
−インターンシップ(実務訓練)も経験されていると思いますが、どうでしたか?
名古屋の設計事務所に2ヶ月行きました。動き回っている方が好きなので、ずっとパソコンに向かって仕事をするのは疲れました。
建築・設計業界の人の生の話が聞けたり、アルバイトで来ていた他大学の学生と知り合ったり、業務そのもの以上に得るものが多かったです。設計事務所は模型作成時には学生アルバイトを雇うことがよくあるんです。多くの事務所で働いた経験のある学生からの話は興味深いですね。2ヶ月があっという間で短く感じました。
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