トップページ特集ぴっくあっぷ大学活動情報大学探訪キャンパスライフ

もくじ
クリックすると各記事の先頭に移動できます
line

Chapter01

伊崎昌伸(いざき まさのぶ)/生産システム工学系 教授

2007年10月1日付けで生産システム工学系に着任いたしました。
伊崎昌伸教授水溶液中の電気化学反応を用いた製膜法、ソフト溶液プロセスを用いた半導体・強磁性体酸化物薄膜の直接形成と太陽電池などの素子構築に関する研究を行っています。半導体用薄膜形成技術としては、真空製膜法が多用されていますが、太陽電池用酸化物や化合物層の形成においては、ソフト溶液プロセスが用いられており、特に欧米では実用化が進んでいます。エネルギーの有効利用や環境への配慮を念頭に置きながら、新たな機能を有する材料・優れた性能を有する素子の創製に向けた“ものつくり”研究を展開したいと考えております。

山登り、スキー、旅行、乱読を趣味にしています。これから豊橋の街を自転車や徒歩で散策し、街のことを知っていきたいと思っています。

この記事に対してレビューを書く
ページトップへ戻る
line

Chapter02

ウリントヤ(WUREN TUYA)/ 情報工学系 助手 

ウリントヤ助手本学には2008年1月1日付けで、情報工学系の助手に着任しました。出身は中国内モンゴルです。遊牧民の家で生まれ育ち、小さい頃から馬に乗ることができます。自然が大好きで、理科の勉強、特に今行っているマイクロ波工学についての勉強が大好きです。

 

大学卒業直後に一度肺の病気を患ったことがありますが、そのおかげで人の痛みをわかるようになりました。1998年に日本に来て、2005年に博士学位を取りました。育児もしながら勉強しましたが、いろいろと学び、“育自”にもなった気がします。これまでは自慢できる優れた研究業績をあげることができませんでしたが、これからは、ありのままの自分を信じて、いろいろと頑張っていきたいです。

 
教育面では、学生たちの役に立てる、学生たち一人一人を大事にし、一番正しい道へ導くことができる教員になりたいです。そのため、今から身の回りの先生方や学生たちにいろいろ教わりながら、自分を成長させていきたいです。

 
研究面では、今後の超広帯域無線通信に必要となる新しいマイクロ波回路設計や開発のため、今までの受動素子回路だけではなく、能動半導体素子を含むマイクロ波発振器などの研究を行っていきます。できるだけ良い成果を挙げて、次のポジションに上がるように頑張ります。

この記事に対してレビューを書く
ページトップへ戻る
line

Chapter03

こころを科学的に調べる。/未来ビークルリサーチセンター 知識情報工学系 准教授 北崎充晃(きたざき みちてる)
こころとは、何でしょうか? こころはどこにあり、どのようにできているのでしょうか?

執筆者肖像私は、こころを科学的に解明することを生業としています。大学の文学部に入り、当時流行っていたフランス現代思想や村上春樹作品に惹かれながらも、選んだのは、実験系基礎心理学でした。実験系基礎心理学は、マスメディアと関連もある社会心理学やカウンセリングも対象範囲に入る教育心理学とは違い、修行僧のようなストイックな立場でヒトの心理を科学的に解明しようとする学問です。たとえば、学部3年生で最初にする実験演習は、ラット(鼠)の飼育と行動実験です。講義やゼミでは、脳の機能的解明、シナプスにおける分子生物学や統計的検定を扱います。そこでは、貪欲に「こころを客観的に解明」しようとする立場を身につけます。

しかし、こころを客観的に解明することなんてできるのでしょうか? こころは、私たちの中にある主観的な体験であると思う人もいるでしょう。ラジカルな客観的心理学の立場では,こころを解明するには、主観を全て捨てて、表に現れる「行動」のみを測定するしかないと考えます。ゆえに、「こころなき心理学」と揶揄されたりもします。どうしてこのようなことになるかというと、実は、「こころが何か」がそもそも分かっていないのです。心理学は、こころが何か、それを定義できないまま、こころの機能とメカニズムを研究し、同時にこころそのものを解明しようとしているのです。

このような曖昧な状況で、私は、(1)未来ビークルの基礎研究、(2)知覚的リアリティの解明と利用、そして(3)脳情報からの知覚推定を研究しています。

歩くよりもクルマの運転が難しいのは、クルマが自分の身体ではないからです。そこで、心理学と脳科学を利用して、クルマを身体の一部にしてしまうことで、運転能力を上げ、安全を高める研究をしています(図1)。
図1 図2

錯視は、それが錯視だと言われても、効果が消えることはなく、むしろリアリティをもって体験されます(図2)。また、影のようなものをつけるだけで、物体間の奥行きを知覚させることができます(図3)。実は、私たちのリアリティは、外界にあるのではなく、脳の中で作られているのです。その機能とメカニズムを解明するために、ヒトを対象とした心理実験や生理実験をします。

現在、脳の活動だけから、何を見ているのか、何を考えているのかを推定・復元する技術が開発されています(図4)。私の研究室でも、脳活動から知覚・認知を推定する研究、そしてそれを応用した脳・機械インタフェースの研究を行っています。つまり、考えるだけで運転できるクルマや、ドライバーの注意や認識をモニタして、快適にアシストしてくれるクルマを開発するための基礎研究を行っています。
図3 図4

こころを科学的に解明するという志から、こうした研究が広がり、その全てがこころを解明する道程なのだと思います。
この記事に対してレビューを書く
ページトップへ戻る
line

Chapter04

今、ブタ用液体飼料が熱い!!/工学教育国際協力研究センター エコロジー工学系 准教授 大門裕之(だいもん ひろゆき)

近頃、パンや即席めんの値上がりを伝える新聞記事を目にします。その理由は何でしょうか?主な原因は、世界各国が地球温暖化対策の切り札としているバイオ燃料です。アメリカやブラジルがこれまでの小麦や大豆畑に、バイオエタノールの原料になるトウモロコシやサトウキビを転作し始めているのです。ここまでの話は、テレビなどでよく報道されていますが、この先の話をご存知でしょうか?トウモロコシは牛、豚、鶏の主食なのです。そのためバイオエタノールを生産するほど、家畜が食べるトウモロコシは貴重になり、今やその価格が半年前に比べ倍以上となっています。
 

液体飼料配合設備飼料を輸入に頼っている日本の畜産農家は経営の危機を感じ、食品工場から廃棄される食品副産物(パン、ドーナツ、惣菜など)を飼料原料にできる『液体飼料』を導入する動きを見せています。この液体飼料は、オランダやドイツで飼料の消化に大量の水を必要とするブタの飼料として1980年代ごろから利用され始めており、家畜の成長促進・病気の予防・糞尿量の削減等、数多くの利点が報告されています。国内では、岐阜県と千葉県の農場にて大規模な液体飼料製造工場を建設し、低価格で品質の良い豚肉を生産しています。
 

製造方法これだけを見ると液体飼料ってすごいな!と思うかもしれません。しかし、液体飼料も問題を抱えているのです。それは原料である安全で質のよい食品副産物が、トウモロコシの量と比べ圧倒的に少ないことや入手するルートが確立していないことです。実際に、液体飼料が普及し始めている現在でも、廃棄された食パンの価格が4倍に上がった事例もあります。そこで、利用できる飼料原料の種類を増やし、この原料不足問題を解決する工学的手法として、高温高圧処理による液体飼料の製造を紹介します。
 

高温高圧処理は、高温高圧条件において水が存在する場での反応であり、優れた分解能力を持っています。現在、この高温高圧処理を行うことで、羽毛など多くのタンパク質を含む廃棄物を液化し、液体飼料として利用する研究を行っています。食料循環ネットワークの未来像これは、主に堆肥化されている廃棄物を高品位な飼料へと転換する、世界で唯一本学のみが取り組んでいるリサイクル技術開発です。この技術は、皆さんの食卓から出た資源を飼料原料として利用し、その飼料で育った家畜を皆さんが美味しくいただくといった、外国からの輸入に頼らず地域で食料資源の持続的な循環を作る可能性を秘めているのです。現在、液化実験に加え、東海地区の畜産農家および食品事業者が相互に協力しあうネットワーク創りにも取り組んでいます。近い将来、このような液体飼料で育ったブランド化したブタ(ブランドの名称を募集中です。よいネーミングがありましたら是非ご一報下さい)を食すことで、皆さんが知らない間に地球環境に貢献している、なんてことがあるかもしれません。

この記事に対してレビューを書く
ページトップへ戻る
line

Chapter05

先端農業バイオリサーチセンター附属農場へのご招待!/先端農業バイオリサーチセンター・しんきん食農技術科学講座 特任教授 三枝正彦(さいぐさ まさひこ)

三枝正彦特任教授豊橋技術科学大学は開学30周年を記念し、当大学の優れた工学技術を地域に還元するために、先端農業バイオリサーチセンターを2006年10月に創りました。また2007年4月には地域の信用金庫(岡崎、蒲郡、豊川、豊橋、浜松)のご厚志で「しんきん食農技術科学講座」を開設しました。三遠地域は市町村単位農業生産額が田原市日本1位、浜松市同3位、豊橋市同6位と大変農業が元気な地域です。しかしながら、農業は、気候や土壌、病気や虫など自然環境の影響を強く受け、工業のようには計画的に製品をつくることが大変難しいです。そのため工学的に開発された研究結果を農業現場に移す前には、実験農場でいろいろ試してみることが重要です。そこで本センターでは、構内の国際交流会館と南駐車場の間の空き地、約10aに実験農場を造りました。ここでは新しく開発された技術の実用化試験や地域にない新しい作物の試験栽培や見本園、食農教育のための実習材料栽培などが行われています。昨年は農場を作ったばかりですので試験栽培や見本園を兼ねて以下のようなたくさんの作物を試験的に植えてみました。皆さんは幾つおわかりですか?さあ、挑戦してみましょう。上級コース3割、中級コース5割、初級コース7割できれば、立派な脳樂(農学)者です。珍しい作物のいくつかには写真をつけました。

上級コースマコモタケホドイモ〔アピオス〕、プンタレッラ(アスパラガスチコリ)、エゴマ(葉、子実用)、コールラビー、クウシンサイ(ツボナ)、オオナルコユリ、キワノ、ビート(砂糖ダイコン)、スルフニー、ルバーブ、ブラジル産クロマメ、ウズラマメ

エゴマ ルバーブ  
中級コース:ハヤトウリ、コンニャク、ブルーベリー、ソルガム(砂糖モロコシ、コーリャン)、ツクネイモ、ゴーヤ(ニガウリ)、ラッカセイ(ピーナツ)、チンゲンサイ、オクラ

初級コース:サツマイモ、サトイモ、ダイコン、キャベツブロッコリー、ハクサイ、食用ヒマワリ、シュンギク、ニンジン、ナガイモ、ナタネ、ネギ、カブ(赤、白、黒)、ホウレンソウ、エダマメ(黒、茶、青)、トウモロコシ、カボチャ(日本、韓国)、

現在冬ですのであまりたくさんの種類がありませんが下線を引いた植物は今でも見られます。また春になったらたくさんの植物を植えます。天気の良い日には、気分転換と運動不足解消を兼ねて、是非見に来て下さい。あらかじめご連絡を戴ければご案内致します。
(連絡先、三枝(サイグサ):TEL&FAX:0532-44-1016,  e-mail:saigusa@eco.)
アドレスの末尾に「tut.ac.jp」を補完してください。

初夏の農場風景 秋の農場解放 初冬の圃場風景

マコモタケ アピオス プンタレッラ
この記事に対してレビューを書く
ページトップへ戻る
line