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笹野 順司(ささの じゅんじ)

所属 機械工学系
兼務
職名 助教
専門分野 電気化学/表面処理
学位 博士(エネルギー科学)(京都大学)
所属学会 電気化学会/表面技術協会/The Electrochemical Society/日本化学会
E-mail sasano@me
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web http://tf.me.tut.ac.jp/

研究紹介

電気化学的または化学的手法を用いて,水溶液から基板上に機能性薄膜を形成することを目的として研究を行っています。具体的には、化学溶液析出法による酸化銅薄膜の形成,陽極酸化電析法を用いた酸化タングステン系薄膜の形成,ならびに,磁気粉末固定めっき法の開発などに関する研究を行っています。

テーマ1:化学溶液析出法(CBD)による酸化銅薄膜の形成

概要
化学溶液析出法によりガラス基板上に製膜した酸化銅被膜の外観

化学溶液析出法(CBD)は数種の化学物質を含む水溶液中に基板を浸漬させることにより,基板上に機能性薄膜を形成する手法です。この手法は,常圧下および100℃以下の温度で反応を行うソフト溶液プロセスの一手法として近年注目を浴びつつありますが,工業的に様々な分野で応用されている類似の水溶液系製膜法である無電解めっきと比べて圧倒的に応用例が少ないというのが実情です。これは,化学溶液析出法が無電解めっきのように触媒を必要としない反面,反応浴が不安定であることが原因の一つであると考えています。
ここでは,CBDによる酸化銅薄膜の形成機構を詳細に調べることにより反応速度を制御する因子を見出し,浴安定性を向上させることを目標に研究を行っています。

キーワード

化学溶液析出法,酸化銅,反応速度,無電解めっき

テーマ2:陽極酸化電析法を用いた酸化タングステン系薄膜の形成

概要
陽極酸化電析法により透明電極(FTO)上に形成した酸化タングステン系被膜の断面SEM像

エレクトロクロミズムを利用したデバイスは,着色および脱色時にしか電力供給を必要としないため,これからの省電力社会に適合した表示または調光デバイスとして注目を浴びています。酸化タングステン系の材料は,古くから研究されている代表的なエレクトロクロミック材料であり,その形成手法にはスパッタリング法やCVD法などの乾式法に加えて,ゾル・ゲル法や水溶液電解析出法などの湿式法といった各種手法があります。その中でも,水溶液電解法は初期設備投資が少なく,大面積化が容易であることなどから,実用展開を図り易いという利点があります。従来の水溶液電解法である過酸化タングステン酸前駆体からの還元析出法とは異なり,我々はタングステン(VI)酸イオンを含む水溶液中で電極を陽分極することで生じる酸素発生反応に伴う電極近傍での局所pH低下を利用した,陽極酸化電析法を開発しました。本手法で形成した水和酸化タングステンは還元析出により形成したものとは異なる結晶構造を有することから,エレクトロクロミック材料としてだけではなく,n型半導体としての特性を利用した酸化物エレクトロニクス材料あるいは光触媒としての応用が期待されます。

キーワード

陽極酸化電析法,酸化タングステン,エレクトロクロミズム,n型半導体

テーマ3:磁気粉末固定めっき法の開発

概要
磁気粉末固定めっき法によってニッケル粒子を分散させたニッケルめっき被膜の断面SEM像

金属酸化物や炭化物のような固体微粒子を懸濁しためっき浴から,析出金属とともに微粒子を電極上に均一に共析させる手法を複合めっきと呼びます。複合めっきは,共析させる粒子の性質によって,金属が単独ではもち得ない新しい機能を引き出すことができます。一般的な複合めっき被膜の作製方法では,粒子の被膜への均一分散や、撹拌停止後のめっき浴の管理が難しいといった課題が挙げられます。これらの課題を解決するため,我々は磁性粒子と分散粒子を混合した粉末を予め磁気的に電極基板上に固定し,その粒子の間隙を電気めっきで充填することで複合めっき被膜を形成する磁気粉末固定めっき法の開発に取り組んでいます。

キーワード

電気めっき,複合めっき

担当授業科目名(科目コード)

機械工学基礎実験(B11510110), プロジェクト研究(B11510080), 統計解析(B11610160), 機械工学実験(B11610021, B11610023)


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