開学40周年記念事業

文字サイズ
検索

学部・大学院

ホーム > 学部・大学院 > 教員紹介 > 機械工学系 > 福本 昌宏(ふくもと まさひろ)

福本 昌宏(ふくもと まさひろ)

所属 機械工学系
兼務
職名 教授
専門分野 材料加工・処理 / 界面・表面創成学 / 接合加工学 / 表面改質工学
学位 工学博士(慶應義塾大学)
所属学会 溶接学会 / 日本機械学会 / 日本溶射学会 / ASM International / 日本金属学会 / 自動車技術会 / 砥粒加工学会
E-mail fukumoto@
※アドレスの末尾に「tut.jp」を補完してください
研究室web http://isf.me.tut.ac.jp/

研究紹介

金属とセラミックスのような異なる特質の要素を接合あるいは複合化し、全体として高機能・高付加価値化した接合体の創製を可能とするプロセスの開発、ならびに高度化を目的としている。このために、
1)バルク材表面への厚膜あるいは薄膜の形成による材料表面の高機能・高特性化、
2)異種バルク材料間の接合によるバルク体としての高特性化に取り組んでいる。厚膜形成法としては主に溶射(Thermal Spraying)法に着目し、プロセスの高制御化とともに新機能材料の創製を目指している。また、バルク材料の接合法としては、非溶融の固相接合法である摩擦撹拌接合(Friction Stir Welding: FSW)を採り上げ、同法による異材接合の実用化を進めている。

テーマ1:バルク材表面への厚膜創製による材料表面の高機能・高特性化

概要
溶射粒子偏平形態遷移温度,プロセス制御のための3次元遷移マップ

厚膜創製の中心的存在である溶射法に注目し,皮膜形成の基本要素である個々の粒子の偏平における支配因子の特定および影響解明を通じ,プロセスの制御化を目指しています。特に,図1及び図2に示すように,粒子偏平に対する基材温度ならびに雰囲気圧力の影響は甚大であり,これら両因子の変化におけるスプラッシュ状からディスク状への粒子偏平形態遷移温度ならびに遷移圧力を定義・提案し,これを指標とするプロセス制御の実プラントへの適用を推進しています。この制御法は,自動車軸受け部品用耐摩耗性Cu合金皮膜,NAS電池用高Cr-Fe合金皮膜などの皮膜特性の管理に対し適用されています。
代表論文
1) Effect of Substrate Temperature and Ambient Pressure on Heat Transfer at Interface between Molten Droplet and Substrate Surface
M. Fukumoto, K. Yang, K. Tanaka, T. Usami, T. Yasui, and M. Yamada
J. of Thermal Spray Technology, 20(1-2)(2011.1)48-58
2) Three-Dimensional Transition Map of Flattening Behavior in Thermal Spray Process
M. Fukumoto, M. Shiiba, H. Kaji and T. Yasui
Pure and Applied Chemistry, 77-2(2005.5)429-442
3) Knowledge concerning splat formation: An invited review
P. Fauchais, M. Fukumoto, A. Vardelle and M. Vardelle
J. of Thermal Spray Technology, 13-3(2004.9)337-360

キーワード

溶射,遷移温度,遷移圧力,3次元遷移曲面

テーマ2:新規厚膜創製プロセス開発ならびに,それを用いた機能性材料皮膜の創製

概要
機能材料厚膜創成例(金属ガラス皮膜)

既存溶射法における材料粒子の溶融は,多くの場合に材質を劣化させることから,膜の高品位化に限界があります。このため,固相のままで成膜する新規厚膜創製プロセスの開発を行っています。これには,軟化点程度までの加熱を行うコールドスプレー法,および一切加熱を行わないエアロゾルデポジション法があります。いずれも加熱に代えて,特殊なノズルによる高速ガス流を発生させ,このガス流による粒子の高加速化を行っています。この方法によれば,加熱による材質劣化の懸念される各種機能性材料の厚膜創製が期待されます。具体的には,光触媒特性等の各種機能性を発現するTiO2,ステンレス鋼の10000倍もの耐食性を有する金属ガラス(図3参照),固体潤滑性の代表であるMoS2などです。
代表論文
1) Deposition behavior of copper fine particles onto flat substrate surface in cold spraying
M. Fukumoto, M. Mashiko, M. Yamada, E. Yamaguchi
J. of Thermal Spray Technology, 19(1-2)(2010.1) 89-94
2) Deposition of Copper Fine Particle by Cold Spray Process
M. Fukumoto, H. Terada, M. Mashiko, K. Sato, M. Yamada and E. Yamaguchi
Materials Transactions, 50-6(2009.6)1482-1488
3) Effect of substrate temperature on deposition behavior of copper particle on substrate surface in cold spray process
M. Fukumoto, H. Wada, K. Tanabe, M. Yamada, E. Yamaguchi, A. Niwa, M. Sugimoto and M. Izawa
J. Thermal Spray Technology, 16(5-6) (2007.12)643-650

キーワード

コールドスプレー,臨界速度,エアロゾルデポジション,光触媒チタニア皮膜,金属ガラス皮膜

テーマ3:摩擦攪拌を活用する革新的異種金属材料複合体創製技術の開発

概要
各種異種金属材料間における100%効率の継手創成例

地球環境保護や省エネルギー化の実現にとって急務の課題とされる輸送機器類の軽量化を目指し,材料間の非溶融・固相状態での連続接合が可能な摩擦撹拌接合法:FSW) による異種金属材料接合法の開発を行っています。特に,従来の溶融溶接では,界面に脆弱な金属間化合物相を形成し機械強度の信頼性が得られない鉄鋼材料/アルミニウム合金類の組合せにおいて,既に母材強度を超える接合体創製を達成しています。この場合には,材料界面での反応拡散相厚さの効果的な抑制が,高強度発現に寄与しています。さらにこの技術の応用展開として,その他各種異種金属材料間の組合わせにおける高特性突合せ,ならびに重ねの両接合体創製に成功しており(図4参照),接合機構の解明とともに実プロセスへの適用に向けた研究を進めています。
代表論文
1) Spot welding between Aluminum Alloy and Steel by Friction Stirring
M. Fukumoto, K. Miyagawa, M. Tsubaki and T. Yasui
Materials Science Forum,638-642(2010)1227-1232
2)摩擦攪拌作用を用いたAl 合金/低炭素鋼板の重ね点接合
宮川 堅,椿 正己,安井利明,福本昌宏
溶接学会論文集,26-1(2008.2)42-47
3) 摩擦撹拌作用によるADC12/SS400材料間の接合
福本昌宏,椿 正己,下田陽一朗,安井利明
溶接学会論文集,22-2(2004.5)309-314

キーワード

摩擦攪拌溶接,FSW,異種材料継ぎ手,重ね継ぎ手,突き合わせ継ぎ手

担当授業科目名(科目コード)

工学概論(B10110010) / 機械工学入門 (B11530050) / プロジェクト研究 (B11510080) / 機械の材料と加工(B11620100) / 接合加工学 (B????????) / 機械工学実験Ⅰ(B11510050) / 機械工学実験 (B11610021, B11610023) / 機械工学卒業研究 (B01210480) / 接合加工学特論 (M21622060) / 生産加工特論 (D31030030) / 機械工学輪講I (M02210010) / 機械工学輪講II (M02210020) / 機械工学特別研究 (M02210070) / 日本事情 (M20330240) 

その他(受賞、学会役員等)

反応性プラズマ溶射法,
レーザーアブレーション法,
マイクロ波プラズマ溶射法の開発,実用化

受賞等
1. 1993(平成5)年4月16日 溶接学会平成4年度「溶接論文奨励賞」
「メカニカルアロイ粉末のRFプラズマ溶射による金属間化合物基複合皮膜の作製」
2. 1994(平成6)年3月22日 永井科学技術財団賞「学術賞」
「Ni/YSZメカニカルアロイ複合粉末のプラズマ溶射によるSOFC燃料極の創製」
3. 1995(平成7)年5月24日 第14回国際溶射会議「Best Paper Award」
「Splat Behavior of Plasma Sprayed Particles on Flat Substrate Surface」
4. 1995(平成7)年5月30日 高温学会平成6年度「論文賞」
「ジルコニア/ニクラリー複合プラズマ溶射皮膜の熱異方性に関する定量的評価」
5. 1995(平成7)年6月22日 日本溶射協会平成6年度「論文賞」
「溶射皮膜の密着強度に及ぼす基材表面粗さおよび基材温度の影響」
6. 1998(平成10)年5月29日 第15回国際溶射会議「Best Paper Award」
「Flattening Mechanism in Thermal Sprayed Particle Impinging on Flat Substrate」
7. 1999(平成11)年11月26日 高温学会平成11年度「溶射部会賞」
「溶射法により作製したチタニア皮膜の光触媒特性」
8. 2000(平成12)年5月10日 第1回国際溶射会議「Certificate of Merit」
「Effect of Interface Wetting on Flattening of Freely Fallen Metal Droplet onto Flat Substrate Surface」
9. 2002(平成14)年4月25日 溶接学会「国際協力賞」
国際活動事業への貢献
10. 2003(平成15)年6月19日 日本溶射協会平成14年度「論文賞」
「インプロセス反応を伴うSiO2/Al-Mg合金系造粒粉末のHVOF溶射」
11. 2004(平成16)年6月17日 日本溶射協会平成15年度「論文賞」
「熱プラズマCVD法によるダイヤモンド合成の広面積化」
12. 2005(平成17)年6月16日 日本溶射協会平成16年度「論文賞」
「Effect of substrate surface change on flattening behaviour of thermal sprayed particles」
13. 2005(平成17)年11月30日 2005年度溶射合同講演大会「優秀賞」
「金属ガラス皮膜の創製(2)/高速ガスフレーム溶射法による成膜」
14. 2006(平成18)年3月28日 永井科学技術財団賞「共同研究奨励金」
「コールドスプレーによる自動車関連部品のスプレーフォーミング」
15. 2006(平成18)年11月7日 第2回アジア溶射会議「Best Oral Presentation Award」
「3-D transition mapping in plasma sprayed metallic materials」
16. 2007(平成19)年5月18日 溶接学会界面接合研究委員会「界面接合研究賞」
「3次元遷移マップによる溶射プロセス制御に関する研究」
17. 2007(平成19)年6月7日 日本溶射協会創立50周年「功績賞」
 協会活動への貢献
18. 2009(平成21)年6月15日 日本溶射協会平成20年度「論文賞」
「高速ガスフレーム溶射法(HVOF)によるFe基金属ガラス皮膜の創製」
19. 2009(平成21)年9月14日 日本機械学会機械材料・材料加工部門「業績賞」
「溶射プロセス制御化への指針確立に関する研究」
20. 2010(平成22)年3月9日 日本機械学会東海支部賞「研究賞」
「単一粒子偏平挙動解析による溶射プロセスの制御化」
21. 2011(平成23)年3月29日 日本機械学会フェロー認定
「異種材料接合,高品位皮膜創成技術高度化への顕著な貢献」
22. 2011(平成23)年6月20日 ASM Internationalフェロー認定
「For outstanding contributions to thermal spray science and technology and for mentoring of students」
23. 2012(平成24)年4月11日 溶接学会「業績賞」
「平滑基材上での粒子偏平挙動解析による溶射プロセスの制御化に関する研究」
24. 2012(平成24)年4月11日 溶接学会「論文賞」
「Experimental and numerical studies of material flow during welding by friction stirring」
25. 2012(平成24)年4月11日 溶接学会フェロー認定
「溶射プロセス制御指針および摩擦攪拌援用異材接合技術の確立」」
26. 2014(平成26)年6月3日 日本溶射学会「論文賞」
「コールドスプレーCu基複合皮膜の付着率に及ぼす原料粉酸化膜の影響」
27. 2015(平成27)年6月10日 自動車技術会フェロー認定
「自動車技術会の目的達成および自動車に係る科学技術に関する多大なる貢献」


ページトップへ