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畑山 要介(はたやま ようすけ)

所属 総合教育院
職名 講師
専門分野 社会学
学位 博士(文学)(早稲田大学)
所属学会 International Sociological Association、日本社会学会、経済社会学会、関東社会学会、日本社会学理論学会、早稲田社会学会
E-mail hatayama@las
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web https://sites.google.com/site/hatayamalab/
研究者情報(researchmap) 研究者情報

研究紹介

社会システム理論の観点から、持続可能な経済社会がどのように形成されるかを理論的・実証的に探究しています。社会を自生的秩序としてとらえることで、従来の社会学における内面化モデルや間主観性モデルでは捉えられなかった「個人の自由選択を通じた公共社会の形成」というあり方を捉えるのが目的です。研究では生産、流通、消費における自己制御メカニズムとそれらの相互連関について経験的な分析を進めています。

テーマ1:社会システム理論と自生的秩序をめぐる理論的研究

概要

社会は差異を伴った複数のシステムの構造的カップリングによって形成された一種独特の実在です。これは、人々が規範を内面化しそれに従うことで社会秩序が成立するという同一性原理に基づいたホッブス的秩序観ではなく、差異原理に基づいた自生的秩序観で社会現象を「理解する」必要があることを意味します。別の言い方をすれば、全体による個人の自由の制約としてではなく個人の自由の結果として社会を理解する、ということです。自由であるということは規則に従わないということではなく、人それぞれの仕方で規則に従っているということです。そのそれぞれの規則の従い方を「理解する」ことで、自由と規範の問題にアプローチするのが本研究です。

キーワード

理解、意味、規則

テーマ2:認証制度を通じた企業組織のCSR行動の研究

概要

企業による社会・環境的配慮は、もはや利己と利他を対置させた利害抑制モデルでは捉えられません。組織固有のローカルな合理性に着目することで、道徳的コミットメントを付加価値とリスクの観点から捉え直す必要があります。こうした捉え直しによって明らかとなるのは、持続可能な経済社会は企業組織の固有の利害関心の排除ではなく、むしろ利害関心への利他の織り込みによって可能となっているということです。これは、経済のオートポイエティックな自己制御として持続可能な社会の形成を理解することができるということです。研究では具体的な事例として、認証制度を軸とした内部制御型の経済制御モデルを取り上げ、それをコーヒー流通業者による倫理的認証の取得について調査を進めるなかで探究しています。

キーワード

制度と市場、外部性の内部化、ステークホルダー

テーマ3:消費社会論の再構成:フェアトレードと倫理的消費をめぐる研究

概要

途上国の労働者に公正な対価を支払うフェアトレードは欧米を中心に台頭してきましたが、近年では日本でも徐々に普及しつつあります。フェアトレード商品の購入は倫理的消費としてその利他性が強調されることが多いですが、しかしそれは必ずしも消費者自身の欲求を制限することによってではなく、むしろロハスやスローといった自己のライフスタイルやアイデンティティに対する関心のもとで購入されています。その意味では、フェアトレードはきわめて消費社会的なものであり、またフェアトレードを通じて消費社会のあり方それ自体が転換しているとも言えるでしょう。研究では、こうした観点からフェアトレード消費を経験的に分析するとともに、それを自生的秩序の文脈のなかで理解していくことを試みています。すなわち、社会規範や社会発展といった「大きな物語」が消滅し個人のライフスタイル・アイデンティティといった「小さな物語」へと断片化していくというポストモダン的な消費社会観を超えて、またその断片化に抗して「大きな物語」を復権させようとする規範論的な消費社会批判をも超えて、むしろ「大きな物語」が個々の「小さな物語」として演じられ、まさにそれによって「大きな物語」それ自体が可能となっているという社会モデルを提示していくこと、そしてそれによって市民社会と消費社会を止揚することが本研究の狙いにあります。

キーワード

倫理的消費、利己的利他、代替的快楽主義

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