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池松 峰男(いけまつ みねお)

所属 総合教育院
職名 教授/学長特別補佐(学生支援担当)
専門分野 英語学 / 英語教育学
学位 博士(工学)(豊橋技術科学大学)
所属学会 全国英語教育学会 / 関東甲信越英語教育学会
E-mail ikematsu.mineo.nh@
※アドレスの末尾に「tut.jp」を補完してください
研究室web https://www.researchgate.net/profile/Mineo_Ikematsu
研究者情報(researchmap) 研究者情報

研究紹介

 研究は言語学の分野に関連する。言語学ではこれまで決定的方法がなかった第二言語(あるいは外国語)習得法のシンプルでかつ効果的な方法論の構築、及び学習者が学習を継続する上で最も重要な「学習動機」を高める方法の検証を目指している。

テーマ1:シンプルな英語教育およびその手法の提案

概要
GTEC (English proficiency test) score vs. script-memorization class average (2-year tracking)

 従前から経験的有効性が認識されていながら、科学的(統計的)裏付けが不十分であるため、英語教育に不可欠な教育方法とは認識されていないスクリプト暗記、音読(朗読)、シャドーイングなどの方法の有効性の検証およびそれらを組み合わせた教育方法を提案していく。
 これまでに高専本科1,2年生に実施したスクリプト暗記とシャドーイングの授業効果をGTECスコアで検証し、スクリプト暗記とリーディングスコア、シャドーイングとリスニングスコアに強い相関があることを見出している。言語習得は年齢が低いほど成功確率は高くなると考えられるため、臨界期を過ぎつつある学習者に対する教育方法を構築する上では、より年齢の高い層での検証が不可欠である。この観点から大学1,2年におけるスクリプト暗記およびシャドーイングを取り入れた教科研究は重要である。
 さらに教育全般にかかわるテーマでもある「学習動機」を追求する。具体的にはCarol Dweckにより提唱され、学習効果をもたらすことが学習ワークを通じて実証されたgrowth mindset(成長思考)を特別なワークを経ずに学習者が内在化できる方法の実現を目指している。


主な業績

◆ 池松峰男
「高専における英語教育のあり方に関する一考察 -スクリプト暗記の効果とクラスデザイン-」茨城高専研究彙報47号, 1-4 (2012).
◆ 池松峰男
「高専における英語教育のあり方に関する一考察(その2) -スクリプト暗記・シャドーイング・筆記指導の効果-」茨城高専研究彙報48号, 1-4 (2013).
◆ Mineo Ikematsu
On English Education in Colleges of Technology in Japan -Present and Future-, 5th International Symposium on Advances in Technology Education (ISATE) 2011, 95-96 (2011).
◆ Mineo Ikematsu
English Education in Colleges of Technology in Japan -Class-Design and Its Results-, 6th International Symposium on Advances in Technology Education (ISATE) 2012, P061 (2012).
◆ Mineo Ikematsu
English Education in Colleges of Technology in Japan -Class-Design and Its Results (2)-, 7th International Symposium on Advances in Technology Education (ISATE) 2013, 25-27(2013).
◆ Mineo Ikematsu
Can Autosuggestion Improve English Proficiency of Japanese College Students?, 8th International Symposium on Advances in Technology Education (ISATE) 2014, 76 (2014).

キーワード

英語教育法、スクリプト暗記、音読、シャドーイング、学習動機、成長思考

テーマ2:大人の英語力強化における国語力の役割を明らかにする

概要

 第二言語(L2)や外国語(FL)の学習に第一言語(L1)が関わっている。CumminsはL1からL2への転移には一定のL2能力(閾値)が必要であるという仮説を提案した。しかしこれはL2学習者のある一時点での言語能力の関係を議論しており、L1およびL2の学習による能力向上に伴う関係の変化には触れていない。
 この課題に対し私たちは、日本語の訓練(論説文作成)によって日本人大学生の日本語(国語)読解力と英語読解力の両者が向上することを見出した。そしてさらに、授業目標の異なる2グループ(論理性涵養と情緒性涵養)の訓練前後(日本語訓練期間中は全員英語授業を受講)の日本語力と英語力の変化を調べた結果、授業目標に関わらず学習者の日本語力および英語力双方が向上,特に論理性涵養を目標としたクラスで英語力が有意に向上することが分かった。また、論理性涵養クラスを受講前の英語力により2グループに分けて分析した結果、TOEICトータルスコア400点未満のグループで国語力が、400点以上のグループで英語力が有意に向上することも分かった。
 以上より、大人においてもその日本語力(特に読解力)は日本語訓練によって向上させることができ、かつ、一定の英語力(すなわち閾値)があれば英語力も向上させることが可能であると結論される。本成果は今のところ暫定的ではあるが、日本人学生の英語力を向上させるには「先ずはTOEIC400点をクリアさせ,その後,日本語力の向上により相乗的に向上させる」ことが必要である、となるかもしれない。

主な業績

◆ Mineo Ikematsu, et al.
Is Japanese verbal aptitude related with performance of English of Japanese? Proceedings of the 10th International Symposium on Advances in Technology Education (ISATE) 2016, 391-394 (2016).
◆ Mineo Ikematsu, et al.
On "Priming" Effect of L1 Training on L2 Learning in Adults. Proceedings of the 2017 International Conference on Education, Psychology, and Learning - Fall Session, 63-68 (2017).
◆ 池松峰男ら
「日本人英語学習者の英語力は彼らの国語力と関連があるのだろうか」 豊橋技術科学大学総合教育院紀要『雲雀野』第39号, 13-22 (2017).
◆ 池松峰男ら
「日本人英語学習者の英語力は彼らの国語力と関連があるのだろうか(その2)」 豊橋技術科学大学総合教育院紀要『雲雀野』第40号, 1-10 (2018).

キーワード

L1-L2転移、言語学的閾値、国語授業、論理性、TOEIC

テーマ3:Language-Specific Cognitive System (LSC-System)の残存検証

概要
LSC-system阻害要がLSC-systemを見えないようにしているのか

 Felixは第一言語(L1)において言語特化認知能力 Language-Specific Cognitive-system (LSC-system)(Chomskyが提案するUGと同義)は臨界期を過ぎるあたりから一般的問題解決能力 Problem-Solving Cognitive system と競合するとした。しかしながらこの事情は第二言語(L2)において不明確であり、検証が必要である。さらにもしLSC-systemが消失することなく機能しており、かつ臨界期後に機能していないように見える理由が何らかの阻害要因によるものであるとすると、その阻害要因の特定と除去によってL2習得にかかる方法論が刷新される可能性がある。
 先行研究においてLSC-system阻害要因としていくつかを提案しているが、先ずKrashenが提唱し、直感的にも容易に理解が可能なAffective Filter (motivation) を取り上げ、この要因の除去がL2習得に影響を及ぼすか否かを検証する。
 除去方法としては例えば自律訓練法を用い、検証には検定試験によるパフォーマンス評価と光トポグラフィー(OT)や事象関連電位(ERP)計測法等の脳機能可視化手法を用い、左右脳の言語処理割合の変化やWernicke野におけるL1/L2機能分担変化、ERPピークの出現時間の変化等によって評価することを想定している。
 本方法は第二言語及び外国語習得法の開発にとどまらず、一般的学習法への展開も可能である。

主な業績

◆ 池松峰男
「LSC(Language-Specific Cognitive)-System仮説について」茨城高専研究彙報46号, 11-16 (2011).

キーワード

言語特化認知能力、問題解決能力、情意フィルター、脳機能可視化

担当授業科目名(科目コード)

英語リスニング&スピーキング(B103326k) / 英語リーディング&ライティング(B1033034K, ℓ) / 一般技術科学英語(B10330390) / 応用言語学(B1023358) / 応用言語学(M2033051)

その他(受賞、学会役員等)

【資格】公害防止管理者水質第一種


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