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辻 秀人(つじ ひでと)

所属 環境・生命工学系
兼務
職名 教授
専門分野 植物由来高分子材料、生分解性高分子材料
学位 工学博士(京都大学)
所属学会 アメリカ化学会 / 日本化学会 / 高分子学会
E-mail tsuji@ens
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web http://ens.tut.ac.jp/BDPolym/

研究紹介

ポリ乳酸に代表される脂肪族ポリエステルの大部分は、自然環境内および生体内で加水分解される生分解性高分子であり、最終的には水と二酸化炭素になるため、自然環境あるいは生体に対する負荷が小さい。ポリ乳酸のモノマーである乳酸は、二酸化炭素と水から光合成される再生可能資源のデンプンを原料としており、ポリ乳酸の分解生成物である乳酸も環境内での分解により二酸化炭素と水となるため、炭素サイクルを乱さない材料として、また、熱分解または加水分解により、容易にモノマーであるラクチド(乳酸の2量体)または乳酸まで戻すことが可能であるため、リサイクル可能な高分子材料としても注目されている。本研究室では、物理的特性および生分解特性の制御を目的として、生分解性ポリエステルの合成、ブレンド、材料加工プロセスなどにより構造制御を試み、種々の物理的特性(高性能化・機能化)および生分解性をもつ生分解性高分子材料の作製を行っている。さらに、特に生分解性ポリエステルを中心として、高温高圧水を用いた加水分解プロセスおよび熱分解(解重合)プロセスを用いた高効率・高速モノマー化に関する研究をおこなっている。
【参考文献】
(1) 辻 秀人、「ポリ乳酸−植物由来プラスチックの基礎と応用ー」(全232ページ)、米田出版、2008年.
(2) 辻 秀人、「生分解性高分子材料の科学」(全242ページ)、コロナ社、2002年.
(3) R. A. Auras, L.-T. Lim, S. E. M. Selke, H. Tsuji, Editors, "Poly(lactic acid): Synthesis, Structures, Properties, Processing, and Applications", Wiley, 2010.

テーマ1:バイオベースマテリアル・生分解性高分子材料の作製

概要

PETボトルや衣料用に用いられる芳香族ポリエステルと異なり、ポリ乳酸に代表される脂肪族ポリエステルの大部分は、石油由来ではなく、植物由来の再生可能資源より生産される。また、自然環境内および生体内で加水分解される生分解性高分子であり、最終的には水と二酸化炭素になる。以上の理由により、自然環境あるいは生体に対する負荷が小さい。ポリ乳酸に関しては、大規模な大量生産プラントが稼働し、500円/kg以下の価格で供給されるため、今後、ポリ乳酸を含めた脂肪族ポリエステルの需要は益々に増大すると考えられる。
生分解性高分子材料の物理学特性および生分解特性は、高分子の分子構造(一次構造)、およびそれらの分子間・分子内相互作用により形成される構造(高次構造)および材料形状により制御することが可能である。本研究では、物理的特性および生分解特性の制御を目的として、ポリ乳酸系高分子の合成、ブレンド、材料加工プロセスなどにより構造制御を試み、種々の物理的特性および生分解性をもった生分解性高分子材料の作製を行っている。最近は、ポリ乳酸に種々のフィラーを充填することによる高性能化と、ポリ乳酸の結晶化を促進し、耐熱性を上昇させる核剤に関する研究も行っている。

キーワード

バイオベースマテリアル、生分解性高分子材料、ポリ乳酸、高性能化、再生可能資源

テーマ2:生分解性高分子材料の生分解性制御法の開発

概要

テーマ1で開発した種々の生分解性高分子材料の種々の条件下での分解挙動の解析を構造(一次構造・高次構造)および材料特性の両面から行い、実際の使用に関するデータを蓄積するとともに、生分解機構を解析する。これらの研究から、生分解性高分子材料の生分解性の制御法を開発する。

キーワード

生分解性高分子材料、分解挙動、分解制御

テーマ3:光学異性高分子間のステレオコンプレックスに関する研究

概要

ポリ乳酸のL体とD体の間の相互作用はL体間またはD体間よりも強く、その結果として、 ステレオコンプレックスを形成する。この様な例は、多く報告されている。本研究では、ポリ乳酸をモデルポリマーとして、ステレオコンプレックスを形成させることによる耐熱性の改善、高強度化、および耐加水分解化に関する研究を行っている。

キーワード

ステレオコンプレックス、光学異性高分子、ポリ乳酸、高強度化、耐熱化

担当授業科目名(科目コード)

基礎科学技術英語I (B14510030) / 環境材料工学 (B14630050) / 生命有機化学(B14630100
) / 環境保全材料工学特論 (M24630290) / 分子機能化学特論I (D34030060)


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