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豊橋技術科学大学学生の懲戒に関する規程
(平成27年2月25日規程第31号)
(趣旨)
第1条 この規程は,豊橋技術科学大学学則(昭和53年4月1日制定)第57条の規定に基づき,豊橋技術科学大学(以下「本学」という。)に所属する学生の懲戒に関し,懲戒の適正及び公正を図るため必要な事項について定めることを目的とする。
(懲戒の種類及び内容)
第2条 学則第57条第2項に定める懲戒の種類及び内容は,次のとおりとする。
(1)退学 学生としての身分を喪失させることをいう。この場合,学則第22条及び第44条に規定する再入学は認めない。
(2)停学 一定期間(1日以上6か月以下をいう。),又は期間を定めず(以下「無期停学」という。)に,本学の学生としての活動(登校による教育課程の履修,研究活動及び課外活動等)を禁止することをいう。
(3)訓告 学生に対して文書により注意を喚起し,戒めることをいう。
2 前項第2号の場合において,停学期間は在学年限に含め,修業年限には含めない。ただし,停学期間が1か月未満の場合は,修業年限に算入することができる。
3 停学期間は暦日計算とし,期間の初日は算入しない。
4 停学中の学生は,必要に応じて,学長が指名する教員が行う定期的な面接等による,教育上の指導を受けなければならない。
5 第1項の懲戒は,同一の懲戒対象行為に対して,重ねて行うことはできない。
(懲戒の対象行為)
第3条 懲戒の対象となりうる行為(以下「懲戒対象行為」という。)は,次の各号に掲げるとおりとする。
(1)学内又は学外において非違行為(交通事故・違反を含む。)を行った場合
(2)本学の規則等又は命令に違反する行為を行った場合
(3)本学が実施する試験,レポート提出及び研究報告並びに授業(以下「試験等」という。)において,監督者の注意又は指示に従わなかった場合及び不正行為を行った場合
(4)本学の秩序を乱し,本学の教育研究活動を妨げる行為を行った場合
(8)本学の名誉・信用を失墜させる行為を行った場合 
(9)情報倫理に反する行為を行った場合
(10)その他学生の本分に反する行為を行った場合
(懲戒の指針)
第4条 懲戒対象行為における標準的な量定は,別表に定める懲戒の指針によるところとする。ただし,具体的な量定の決定に当たっては,次の各号に掲げる事項のほか,適宜,日頃の学業態度や非違行為の後の対応等も含め総合的に勘案の上,判断する。
(1)非違行為の動機,態様及び結果
(2)故意又は過失の度合い
(3)他の学生及び社会に与える影響
(4)過去の非違行為
2 悪質性は,当該学生の態様,非違行為に至る動機等を勘案の上,判断する。
3 個別の事案の内容によっては,別表に掲げる量定以外のものとすることができる。
4 過去に懲戒を受けた者が,同一の懲戒に相当する行為を行った場合は,悪質性が高いものとみなし,重い処分を課すことができる。
5 別表に定めのない非違行為についても懲戒の対象となる場合もあり,これらについての量定は,別表に定める量定を参考として判断する。
(学長等への報告)
第5条 学生生活委員会委員長は,第3条第3号の懲戒対象行為の場合を除き,懲戒対象行為を知り得た場合は,速やかに状況を把握し,学長及び理事・副学長に報告する。
2 教務委員会委員長は,試験等の担当教員から第3条第3号に該当する懲戒対象行為の報告を受けた場合は,速やかに状況を把握し,学長,理事・副学長及び学生生活委員会委員長に報告する。
(教育的措置)
第6条 学長は,前条の報告を受けたときは,懲戒対象行為が懲戒に該当することが明白であり,かつ,懲戒がなされることが確実である場合は,懲戒対象行為を行った学生に教育的措置として謹慎を命ずることができる。
2 謹慎の期間は,停学期間に算入することができる。
(調査部会)
第7条 学生生活委員会委員長は,第5条第1項により,懲戒対象行為と判断した場合は,速やかに学生生活委員会委員により構成される調査部会を設置して,懲戒対象行為を行った学生に対する事情聴取(以下「事実確認」という。)を行うものとする。ただし,学生生活委員会委員長が,別表「懲戒の指針」の「交通事故・違反」の区分に相当すると判断した場合は,学生生活委員会委員長からの依頼に基づき,当該学生が所属する課程・専攻を統括する系(以下「該当系」という。)において系長が調査部会を設置し,事実確認を行うものとする。また,教務委員会委員長は,第5条第2項により,懲戒対象行為と判断した場合は,速やかに事実確認を行うものとする。
2 学生生活委員会委員により構成される調査部会は,次に掲げる者をもって構成し,第1号の者を部会長とする。
(1)学生生活委員会委員長
(2)学生生活委員会副委員長
(3)学生生活委員会委員長が指名する委員若干名
(4)その他部会長が必要と認める者
3 該当系において設置する調査部会は,次に掲げる者をもって構成し,第1号の者を部会長とする。
(1)系長
(2)当該学生の指導教員又はクラス担任以外の該当系に所属する教員若干名
(3)該当系の学生生活委員会委員
(4)その他部会長が必要と認める者
4 前2項に定める調査部会は,当該学生に対し,口頭又は文書による意見陳述の機会を与えなければならない。この場合,当該学生からの求めに応じ,2人以内の補佐人の同席及び陳述を認める。
5 調査部会は,必要に応じて調査部会構成員以外の者の出席を求め,意見を聴くことができる。
6 調査部会は,事実確認の結果に基づき当該学生の同意を得た調査報告書を作成し,学生生活委員会委員長に提出する。
7 ハラスメントに関する行為の場合は,第1項から前項の規定にかかわらず,ハラスメント規程第7条に基づく調査部会(以下「ハラスメント調査部会」という。)の調査結果を前項の調査報告書に代えることができる。
8 研究不正行為の場合は,第1項から第6項の規定にかかわらず,研究公正規程第11条に基づく予備調査委員会及び第12条に基づく調査委員会(以下「研究不正調査委員会等」という。)の調査結果を第6項の調査報告書に代えることができる。また,研究費不正の場合は,競争的研究費等取扱い規程第17条に基づき,研究公正規程に準じて取り扱う。
9 試験等における不正行為の場合は,第1項から第6項の規定にかかわらず,教務委員会による調査結果を第6項の調査報告書に代えることができる。
10 前3項に定める他,学生生活委員会委員長が適当であると認めた場合は,第1項から第6項の規定にかかわらず,調査部会に相当する別の調査組織の調査結果を第6項の調査報告書に代えることができる。
(学生生活委員会の審議)
第8条 学生生活委員会委員長は,懲戒の要否及び懲戒を要する場合の種類及び内容について,学生生活委員会で審議し,意見書を付した処分等申請書((別記様式第1号),以下「処分等申請書」という。)を作成し,学長に提出する。
2 教務委員会委員長は,懲戒の要否及び懲戒を要する場合の種類及び内容について,教務委員会で審議し,処分等申請書を作成し,学長に提出する。 
(不服申立の確認) 
第9条 学生生活委員会委員長又は教務委員会委員長(以下「各委員長」という。)は,処分等申請書を前条により学長に提出する際は,当該懲戒対象行為を行った学生に対して,処分理由を記載した懲戒処分の案を書面により提示し,不服申立の有無を確認するものとする。
2 当該学生は,不服を申し立てる場合,懲戒処分の案の提示を受けた日の翌日から起算して,14日以内に口頭又は文書により行うものとする。
3 各委員長は,前項で定める期間内に当該学生が不服を申し立てなかった場合には,直ちに処分等申請書を学長に提出する。
4 各委員長は,当該学生からの申立内容が妥当でないと判断した場合は,前項と同様に扱う。
5 各委員長は,当該学生からの申立内容が妥当であると判断した場合には,その旨を学長に報告するとともに,第7条の規定により当該学生への事実確認を行った調査部会等に,再調査を依頼することができる。
6 各委員長は,調査部会等の調査結果を踏まえ再度審議し,処分等申請書を作成し,学長に提出する。
 (懲戒の決定)
第10条 学長は,前2条の処分等申請書に基づき,懲戒処分の必要があると認めるときは,教授会の議を経て懲戒を決定する。
(懲戒の告知)
第11条 懲戒の告知は,学長が懲戒処分告知書(別記様式第2号)を当該学生に交付して行うものとする。
2 学長は,当該学生の保証人又は保護者等に前項の告知内容について,文書をもって通知することができる。
3 学長は,第1項により懲戒の告知を行った場合は,懲戒の決定を当該学生の所属(学部・大学院の区分は除く),氏名,学籍番号を伏して公示する。ただし,学長が必要と認めた場合は,氏名等を公表することができる。
4 前項の公示の期間は,1週間とする。
(懲戒の効力)
第12条 懲戒の効力は,懲戒処分告知書を当該学生に交付したときに生じるものとする。ただし,交付による通知ができない場合は,他の適切な方法により通知する。
(再審査請求)
第13条 懲戒の告知を受けた当該学生は,当該処分の根拠となった事実が存在しないことが明らかになった場合その他正当な理由がある場合には,学長に対し,根拠となる資料を添えた文書により再審査請求をすることができる。
2 前項の再審査請求は,懲戒の告知を受けた日の翌日から起算して,14日以内に行わなければならない。
3 学長は,第1項の再審査請求があったときは,教授会の議を経て受理又は棄却を決定する。
4 学長は,再審査請求の受理又は棄却を決定したときは,速やかにその旨を文書により当該学生に通知する。
5 学長は,教授会の議を経て再審査請求を受理すると決定した場合は,各委員長に第8条の審議を再度命じ,各委員長は,再審議の結果に基づき,改めて処分等申請書(別記様式第1号)を作成し,学長に提出する。
6 前項の審議に当たって各委員長は,必要と認める場合は,第7条の規定により当該学生への事実確認を行った調査部会,ハラスメント調査部会,研究不正調査委員会,教務委員会及び第7条第9項に定める調査部会に相当する別の調査組織の設置者に対し,再調査を行うよう依頼することができる。
7 前項の依頼を受けた調査部会の設置者は,再審査請求前の構成員の3分の1以上を変更することとする。
8 学長は,第5項の処分等申請書に基づき,教授会の議を経て懲戒の種類又は内容を変更する必要があると認めた場合は,当該処分の変更を決定する。
9 前項により決定された変更は,前条による効力発生時に遡及する。
10 懲戒の変更の告知は,学長が処分等変更通知書(別記様式第3号)を学生に交付して行うものとする。なお,懲戒の変更を認めない場合は,その旨を文書により学生に通知する。
11 その他懲戒の変更に伴う通知及び公示については,第11条に準じて行うものとする。
12 再審査請求は,1回限りとする。
(無期停学の解除)
第14条 各委員長は,無期停学の処分を受けた学生について,その反省の程度,学習意欲等を総合的に判断して当該処分の解除が妥当であると認めた場合は,学生生活委員会又は教務委員会で審議し,無期停学処分解除申請書(別記様式第4号)を作成し,学長に提出するものとする。
2 学長は,前項の無期停学処分解除申請書を受理した場合は,教授会の議を経て,当該処分の解除の適否を決定する。
3 当該処分の解除の通知は,学長が,無期停学処分解除通知書(別記様式第5号)を学生に交付して行うものとする。
4 第1項の規定にかかわらず,無期停学は,当該学生に懲戒処分告知書を交付した時から,原則として6か月を経過した後でなければ,解除することができない。
(取得単位の無効)
第15条 試験等において,不正行為を行った学生に対しては,次の各号に定める単位を無効とする。
(1)退学又は停学の処分を受けたときは,原則として,当該不正行為を行った学期において履修した全授業科目の単位
(2)訓告の処分を受けたときは,原則として,当該不正行為を行った授業科目の単位
2 前項に定めるもののほか,試験等における学生の不正行為に対する取扱いは,別に定める。
(懲戒の処理)
第16条 懲戒の有無及び内容は,学籍簿に記載する。
2 成績証明書及び就職,進学に際しての推薦書類等には懲戒の有無,懲戒の内容等を記載しない。
(懲戒処分及び学籍異動)
第17条 学長は,懲戒の対象となっている当該学生から当該懲戒の決定前に自主退学の願い出があったときは,この願い出を受理しない。
2 学長は,当該懲戒の決定前に懲戒の対象となっている当該学生に,学則第38条に規定する除籍となる事由が発生した場合は,除籍処分を保留し,次の各号のとおり取り扱う。
(1)退学の処分の場合は,除籍となる日をもって退学の懲戒を行う。
(2)退学以外の処分の場合は,除籍となる日をもって当該懲戒を行うと同時に除籍する。
(3)除籍事由が死亡の場合は,死亡の日をもって除籍し,懲戒手続きは中止する。
3 学長は,懲戒の対象となっている当該学生から当該懲戒期間を含む期間の休学の願い出があったときは,この願い出を受理しない。
4 学長は,休学中の学生に対して当該処分を命ずる場合は,当該学生の休学許可を取り消す。
(その他の教育的措置)
第18条 学生が懲戒対象行為を行った場合において,各委員長が必要であると認めた場合には,当該学生に対し,各委員長は厳重注意を行うことができる。
2 厳重注意は,訓告に至らないものであって,当該学生に対して厳重に注意をすることをいう。
3 厳重注意は,口頭もしくは文書により行うものとする。
(守秘義務)
第19条 学生の懲戒に関する事項に関わった職員は,職務上知ることのできた情報を他に漏らしてはならない。
(科目等履修生等に関する準用)
第20条 この規程は,科目等履修生,研究生,特別聴講学生及び特別研究学生に準用する。
(事務)
第21条 この規程に関する事務は,教務課及び学生課において処理する。
(規程の改廃)
第22条 この規程の改廃は,国立大学法人豊橋技術科学大学の規則の種類及び制定等に関する規程(平成16年度規程第1号)の規定により,教授会の議を経て学長が行う。
(雑則)
第23条 この規程に定めるもののほか,この規程の実施にあたって必要な事項は別に定める。
 
附 則
 この規程は,平成27年4月1日から施行する。
附 則(令和元(2019)年度規程第4号(令和元(2019)年5月15日))
1 この規程は,令和元(2019)年5月15日から施行する。
2 この規程の施行の日に,改正前の規程による懲戒を受けている場合は,改正後の規程に関わらず,なお従前の例による。
附 則(令和3(2021)年度規程第17号(令和4(2022)年2月8日))
 この規程は,令和4(2022)年2月8日から施行する。 
 
別表(第4条関係) 懲戒の指針

区 分

非違行為の種類

懲戒の標準的な量定

退学

停学

訓告

犯 罪

行為等

殺人,強盗,放火等の凶悪な犯罪行為又はその未遂行為

 

 

故意又は重大な過失による傷害行為

 

薬物等に関わる犯罪行為

 

窃盗,万引き,恐喝,詐欺等の犯罪行為

他人を傷つけるに至らないが,迷惑を掛けるような暴力行為又は言動

 

痴漢行為(覗き見,盗撮その他の迷惑行為を含む。)

ストーカー行為

コンピュータ又はネットワークを利用した悪質な不正行為又は目的外使用

 

コンピュータ又はネットワークを利用した不正行為又は目的外使用

 

交通事故

・違反

無免許運転,飲酒運転又は暴走運転等により死亡又は高度な後遺症を残す人身事故を伴う交通事故を起こした場合

 

無免許運転,飲酒運転,暴走運転等により人身事故を伴う交通事故を起こした場合又はその事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合

 

無免許運転,飲酒運転,暴走運転等の悪質な交通法規違反をした場合

 

死亡又は高度な後遺症を残す人身事故を伴う交通事故を起した場合

故意若しくは重大な過失により人身若しくは物損事故を伴う交通事故を起こした場合又はその事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした場合

故意若しくは重大な過失により交通違反をした場合又は事故後の危険防止を怠る等の措置義務違反をした場合

飲酒

未成年者が飲酒をした場合又は未成年者と知りながら飲酒をさせた場合

飲酒を強要して重大な事態を生じさせた場合

研究不正

行為

発表された研究成果等の中に示されたデータや調査結果等の捏造,改ざん,盗用又はその他の研究成果の不正公表を行った場合

研究費

不正

研究費を本来の用途以外の用途に使用した場合,虚偽の請求に基づき研究費を支出した場合

試験等に

おける

不正行為

試験等において,身代わりをさせ,又は身代わりをして受験等をする不正行為を行った場合

 

試験において, 次に掲げる不正行為のいずれかを行った場合で悪質なもの

(1)隠し持ったメモ, 書籍, 機器若しくは他者の答案を見ること又は他者に教わること。

(2)他者に答案を見せること又は他者に教えること。

 

 

レポート提出又は研究報告において,他者のレポートやウェブ, 書籍等から内容を引き写し, 又は出典を明記せずに引用した場合

 

試験等において,監督者の注意又は指示に従わなかった場合で悪質なもの

 

試験等において, 不正行為を繰り返し行った場合, 当該不正行為が社会的に重大な影響を及ぼすに至った場合又は当該不正行為が組織的に行われた場合

 

試験等において不正行為を行った場合

学内又は

学外での

非違行為

本学の教育研究又は管理運営を著しく妨げる行為を行った場合

本学が管理する土地又は建造物への不法侵入又はその不正使用若しくは占拠を行った場合

本学が管理する土地,建造物又は器物の破壊,汚損,不法改築等を行った場合

 

本学構成員に対する暴力行為,威嚇,拘禁,拘束等を行った場合

ハラスメント等に当たる行為を行った場合

その他

本学の規則等に違反した場合又は学生としての本分に反した場合

備考
引用規程