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エフエム豊橋 『天伯之城ギカダイ』第206回放送「ドライバー視点からの道路交通環境の改善を考える」建設・都市システム学系 廣畠康裕 教授

建設・都市システム学系 廣畠康裕教授への取材は6月18日に行いました。

ある地点における自動車運転の安全性と利便性はその地点の道路環境条件とそこでの運転挙動によって異なります。このためドライバーは、各地点での安全性および利便性を総合的に評価判断して最適となるよう運転挙動を決定しているものと考えられますが、そのメカニズムを明らかにすれば、ドライバー視点からの道路交通環境の評価や交通安全対策の立案、さらには交通流解析に役立てることができます。

そこで、安全性と利便性に対する知覚コスト概念に基づくドライバーの運転挙動モデルを定式化し、複数の地点における運転挙動の観測を行い、そのデータ分析を通じて知覚運転コストの構造を明らかにする研究を行っています。そして、その結果を用いた道路交通環境改善策を貨幣タームで評価する方法の検討を行っています。この結果は、別途実施している交通事故率分析の研究結果と組み合わせることにより、道路交通環境改善による交通事故減少の効果計測にも適用することが可能です。

『今日から使って欲しい業界(専門)用語』 「TDMとMM」

TDMはTransportation Demand Managementを頭文字をとったもので、交通需要マネジメントとも呼ばれます。従来の交通計画では交通渋滞等の交通問題を解決するために道路整備等による交通容量の拡大策を考えてきましたが、そのような対応の仕方では環境制約面や予算面で限界があることから、最近では交通需要の調整・抑制を通じての交通問題の解決策が考えられるようになってきました。このような需要サイドに働きかける交通施策を総称してTDMと言います。その具体的な施策には、交通需要のどの側面(交通手段選択、経路選択、時間帯選択など)に働きかけるか、またどのような働きかけの手段(規制的手段、奨励的手段、経済的手段など)を用いるのかに対応して多種多様なものがあります。

一方、MMはMobility Managementの略で、適当な日本語訳はなくカタカナで表記されますが、これはTDMの考え方をさらに進めたもので、コミュニケーションを中心とした働きかけを通じて、自動車利用者が個人的にも社会的にも望ましい方向に自主的に交通行動を変更することを促す施策のことを言います。

これらの施策は、現在の交通政策・交通計画において欠かせないものとなっています。


[初版作成]:2012-7-10 [最終改定]:2012-7-10
広報部会

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