開学40周年記念事業

文字サイズ
検索

エフエム豊橋 『天伯之城ギカダイ』第202回放送「遺伝子診断の意義と必要性」エレクトロニクス先端融合研究所 土谷 徹特任准教授

エレクトロニクス先端融合研究所 土谷 徹特任准教授への取材は5月31日に行いました。

ヒトゲノムからの情報を始め、遺伝子に関する研究が急速に進みつつあり、医療の世界において遺伝子診断への期待は大きくなりつつあります。

遺伝子を調べることにより、がんや高血圧、糖尿病などの病気になる可能性を知ることができるようになってきました。薬の効き目や副作用の有無の判断も遺伝子を調べることによって可能になってきました。また、インフルエンザに代表されるような感染症の診断にも有効なツールです。更には、運動能力や芸術的才能など、人間の潜在能力を調べるツールとしても活用されつつあります。親子鑑定や犯罪捜査にも威力を発揮しています。

遺伝子診断によって医療判断ミスなく、適切な指標の元に効果的な治療を行えるようになって欲しいと願っております。

身近な問題では、がんに関しては悪性かどうか、転移しやすいかどうか、手術可能か、どの抗がん剤が効きやすいかなど、治療する上で役立つ情報を遺伝子を調べることで分かってきています。

もっと身近な問題では、インフルエンザの診断、治療にも大きな効果があると考えています。現在のインフルエンザの検査薬では、発症して12時間以降でないと検査できないレベルで、しかもその検査で陰性と出てもインフルエンザに罹患している場合も数多くあります。この検査の結果と患者の症状から総合的に判断して医師が診断するという"あいまい"な部分があります。また、タミフルの投与に関しても、タミフルが効かないインフルエンザウィルスも存在しますし、一方、タミフルが効かない体質の人が2~3割もいるということを考慮せず、タミフルを投与し、インフルエンザの症状が進み、脳炎などに罹り不幸な結果になってしまうというケースも多々あります。遺伝子診断をすれば、インフルエンザを発症した段階で検査可能ですし、タミフルの薬効に関しても調べることができます。

方法があるのに"やらない"、"できない"、結果として不幸な結果を招くというのは避けなければならないことだと思います。

医療に限らず、農業、環境、食品など、工学分野との融合研究が進み、世の中に貢献し、幸福な社会が築けることを願っています。

『今日から使って欲しい業界(専門)用語』 「遺伝子検査と遺伝子診断」

"遺伝子検査"と"遺伝子診断"は同じような扱いをされていることが多いですが、厳密に言うと意味は異なります。

遺伝子検査は、検査そのものを意味します。一方、遺伝子診断は、この検査を含め検査前後のカウンセリングなどを含めた一連の診療行為全体を意味します。遺伝病の発症前診断などは検査を受けるかどうかの判断を含め慎重なカウンセリングが必要となります。そのための"遺伝カウンセラー"の養成、認定制度も設けられ、広まりつつあります。

【番外編(座右の銘)】『成功の反対は失敗ではない。何もしないことだ!』

失敗することで成功への階段を上っている。失敗を恐れず、失敗してもそれを糧に成功に向けてチャレンジしたいと心掛けています。


[初版作成]:2012-6-11 [最終改定]:2012-6-11
広報部会

ページトップへ