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エフエム豊橋『天伯之城ギカダイ』第270回放送「生活習慣病対策にお手軽なバイオセンサー」電気・電子情報工学系准教授 村上裕二

電気・電子情報工学系准教授 村上裕二への取材は8月27日に行いました。

生活習慣病対策としての健康管理指標、特に、血糖値を簡単に測るための小型装置の開発を進めています。

医療費高騰が大きな社会問題になっています。医療関係者を締めつけて低コストを維持しようともしていますが、もう少しまっとうなアプローチなのが、在宅で、自分で、という医療。血糖値は生活習慣病の重要な指標ですが、正確に測りたければ医療関係者に採血してもらい、専用の大きな分析機にかける必要があります。ところが20年くらい前から、簡易の血糖値センサーを使って、患者自身が数分の手間でおよその血糖値を測定できる時代になりました。ですが、針で指に傷をつけなければならないとか、やはりちょっと面倒で、せいぜい日に1,2回しか測定できないでいます。

血糖値は1日の中でも食事や運動、睡眠などで、大きく上がったり下がったりする指標です。数年前から針を刺しっぱなしにして連続的なデータがとれるようになりました。これを使うと低血糖昏睡に向かっているかもしれないときに、早めに警報を出すこともできます。でも針を刺しっぱなしというのは、ちょっといやですよね。もう少し楽に連続測定できないものか、あれこれ思案していると、集積回路技術を駆使すれば、安くてしっかりした機能の使い捨て型も作れそうだな、と思うようになりました。そんな、たとえば「貼るだけで健康状態がわかるセンサー」を作ろうと日夜試行錯誤しているところです。

『今日から使って欲しい業界(専門)用語』 「デジタルヘルスケア (digital healthcare)」

今どきのエレクトロニクス技術を使った医療機器や、医療まわりの装置のことや、それらを用いた医療や健康に関すること。「ケア」を省いて、単に「デジタルヘルス」でもいいですし、出版社の綴り規則の都合で「デジタル」が「ディジタル」でもいいです。

これまで医療や健康と言えば、お医者さんやお薬に目が行きがちでした。でも、CTで体を傷つけることなく輪切りにした画像が撮れたり、お風呂上がりにちょっと乗るだけで体脂肪率の推移を記録できたりできる時代になっています。ここ数十年で、集積回路の基本性能や有線にしろ無線にしろ通信技術が何桁も向上しました。アナログ回路でもいいのですが、そういう今どきのエレクトロニクス技術を盛り込んでいるよ、というイメージをわかりやすくひとことでデジタルって言っています。国や地方自治体レベルでも個人のレベルでも医療費が大きすぎる負担になって、負担っていうより、破綻っていったほうがいい状況です。人件費って特に大きなコストですから、お医者さんにかかるより、よくある病気、よくある不健康には、量産型の安物の出番なんです。でも高性能な安物であってほしい。どうやってその高性能を出すかといえば、日本のものづくり力と、むやみなほどに低価格化を実現してしまったエレクトロニクス業界の出番なんだと思ってます。


[初版作成]:2014-2-17 [最終改定]:2014-2-17
エフエム豊橋『天伯之城ギカダイ』第270回放送「生活習慣病対策にお手軽なバイオセンサー」電気・電子情報工学系准教授 村上裕二

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