豊橋技術科学大学

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齊藤 大樹(さいとう たいき)

所属 建築・都市システム学系
兼務 安全安心地域共創リサーチセンター
職名 教授
専門分野 構造工学/地震工学
学位 工学博士(東北大学) 
所属学会 日本建築学会/日本地震工学会/日本免震構造協会
E-mail tsaito@ace
※アドレスの末尾に「.tut.ac.jp」を補完してください
研究室web http://www.rc.ace.tut.ac.jp/saito/index.html
研究者情報(researchmap) 研究者情報

研究紹介

地震が頻発する中、地震や津波に対して自分の住む街や建物が安全かどうか、誰もが不安を覚えているはずです。そうした不安をなくして減災を実現するためには、我々専門家が正しい情報を社会に発信していく必要があります。また、建物の耐震安全性を向上させることは、人の命を救う大切な仕事です。そこには国の違いも関係ありません。
 地震災害工学研究室では、都市・建築物の地震災害軽減に向けた研究開発を実施し、その成果を社会に発信していきます。また、国際協力を推進し、日本のみならず世界の減災に役立つ研究を目指します。

テーマ1:長周期地震動を受ける都市重要構造物の地震対策技術に関する研究

概要
長大構造物を揺らす長周期地震動の脅威

21世紀半ばまでに発生する可能性が高い南海トラフ巨大地震は、都市の基幹を担う重要構造物に重大な被害をもたらしかねない。とくに、固有周期の長い超高層建築物や免震建築物、長大橋、石油タンクなどは長周期地震動によって共振する性質をもっている。実際、2011年東日本大震災では、東京の超高層建築物が大きく揺れたことが話題になった。また、震源から700km以上離れた大阪此花の超高層建築物では、天井パネルの落下やエレベーターの閉じ込め被害などが発生した。この他、超高層建築物においては、繰り返しの揺れによる構造被害の拡大や、室内の家具の移動・転倒などの危険性がある。
 そこで、超高層建築物に代表される都市重要構造物の耐震対策として、「物・財産を守る技術(都市重要構造物の耐震性能評価・向上技術の開発)」、「人を守る技術(居住空間の安全性の確保と避難・危険回避方法の開発)」、「生活を守る技術(居住者の視点に立った地震対策の支援方法の開発)」の3つの観点から研究開発を行い、それらを有機的に結びつけた長周期地震動を受ける都市重要構造物の地震対策技術を総合的に検討する。

キーワード

長周期地震動 都市重要構造物 超高層建築物 地震対策技術

テーマ2:巨大地震・津波に備えた都市・建築物の耐震化に向けた取り組み

概要
非線形地震応答解析ソフトウェアSTERA3Dの開発と公開

南海トラフを震源とする巨大地震・津波に備えるために官学民が連携して都市・建築物の耐震化を進める必要があり、学の立場からの支援を行う。具体的には、地盤・建築物に対する強震観測等のモニタリングや構造実験を行い、実現象を明らかにするとともに、精密な地震応答解析手法を駆使して、巨大地震や津波に対する建築物の応答と損傷特性を安全性、機能保持性、修復性の観点から定量化する。また、損傷防止と機能性および室内安全性を確保するための補強・制振技術、安全対策技術を開発し、その有効性を実験的に確かめる。さらに、被災に伴う人的被害・経済的損失を最小限に食い止めるために、民間に対しては事業継続計画策定のための被災リスクの評価や効率的な耐震改修技術に関わる支援を行う。また、住民に対しては、自治体や地域の防災組織等と協力して、地震・津波時の避難や住宅の耐震改修促進のための防災教育や防災行動計画の策定、耐震診断・改修の促進施策の支援を行う。

キーワード

南海トラフ巨大地震、強震観測、地震応答解析、事業継続計画

テーマ3:地震災害軽減に向けた国際協力の推進

概要

地震災害の軽減は世界的な課題であり、日本がリーダーシップをとって海外諸国と一緒に取り組まなければならない。そのための国際会議の開催や国際技術協力の推進を行う。とくに、免震・制振技術の普及と技術基準の国際調和に向けた活動や海外に多い組積造建物の耐震化技術の開発を行う。教育面では、学生や若手の研究者が国際的な活動に関わる機会を設け、国際的な視野が身に付くようにするとともに、海外の研究者の受け入れを積極的に行う。こうした活動には、国や他の大学、JICA、建築研究所国際地震工学センター等の国際機関との連携が不可欠であり、関係機関とのネットワークを有効に活用する。

キーワード

国際会議、国際技術協力、免震・制振技術

担当授業科目名(科目コード)

構造材料力学 / 構造力学Ⅱ / 鉄筋コンクリート構造学 / 応用数学Ⅰ・建設数学Ⅰ / 建設生産工学 / コンクリート系構造設計論 / 構造設計特論


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