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新任教員紹介

退職にあたって

編集部だより

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Chapter01

三浦博己(みうら ひろみ)/機械工学系 教授
三浦博己金属・合金の組織を制御して、強度などの特性を改善する研究を行っています。ビール缶を見ても「どんな材質でどのように加工したのか」をついつい考えてしまいます。ちなみに下戸です。様々な金属の強度を上げるための研究を行っており、最近では高強度マグネシウム合金や高強度純チタンを開発し、実用化が近づいています。豊橋技科大発の新材料として世に送り、お役に立ちたいと願って研究を日々行っております。
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Chapter02

中村祐二(なかむら ゆうじ)/機械工学系 准教授
中村祐二はじめまして。4月より機械工学系に着任した中村祐二と申します。専門は燃焼学で、最近では極限場(宇宙、原子力施設)での火災安全に関する研究や模型実験理論などに着手しています。身近な「何故?」という素朴な疑問にマジメに答える教育・研究活動を重視しています。専門分野に固執せず、横断的な役目を果たせるよう精進して参ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。
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Chapter03

若澤靖記(わかさわ やすのり)/機械工学系 准教授
若澤靖記高専・技科大人事交流制度で、4月より豊田高専から赴任しました。十数年ずっと高専に勤務していましたので、大学との違いを実感しつつ、新鮮な日々を送っています。専門は、機械工作、振動です。機械の振動減衰能を高めるような研究に加え、最近では、流体、摩擦などの新しい分野にも取り組んでいます。1年間と短い期間ですが、研究・教育等を体験させていただき、高専生の教育に役立てたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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Chapter04

松原真己(まつばら まさみ)/機械工学系 助教
松原真己はじめまして、2014年4月に着任いたしました。大阪出身で、自動車部品関係メーカーで生産技術開発に従事し、一念発起して同志社大学で博士(工学)を取得しました。専門分野は振動工学で、人に不快な思いをさせる振動や騒音を抑える研究を行っております。研究を通して、世の中で必要とされる人物・人材の育成に微力ながら努めていく所存です。どうぞよろしくお願い致します。
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Chapter05

田村昌也(たむら まさや)/電気・電子情報工学系 准教授
田村昌也2014年4月1日付けで着任しました。これまでは企業で無線通信用デバイスからバイオセンサや振動発電回路まで幅広く研究開発を行ってきました。このような経験と私の専門である電磁波工学を活かして、今後は水中でのワイヤレス電力伝送や、情報伝送も電力供給もすべてワイヤレスで行うセンサシステムの開発を進めていきたいと思います。現在は忙しくて趣味のスキューバダイビングができていませんが、落ち着いてきたら趣味で息抜きをしながら、研究・教育活動に邁進したいと思います。
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Chapter06

岩田達哉(いわた たつや)/電気・電子情報工学系 助教
初めまして。2014年4月1日付けで本学に着任しました岩田達哉と申します。私は、今年の3月まで京都大学の博士課程学生として金属酸化物を用いた不揮発性メモリの研究を行っていました。金属酸化物は用いる金属材料の組み合わせの数だけ種類があり、しかも組み合わせ次第でその性質ががらりと変わる非常に面白い材料です。今後は金属酸化物を用いたセンサの開発、そしてセンサと集積回路との融合による高機能なセンサデバイスの実現を目指して研究を行っていく所存です。よろしくお願いいたします。
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Chapter07

坂井尚貴(さかい なおき)/電気・電子情報工学系 助教
はじめまして。石川高専から本学に進学し、博士後期課程も含め8年間本大学に育てていただきました。2014年4月から本学に助教として着任することになりました。これからは本学に少しでも恩返しができるよう、教育に研究に邁進していきます。研究は電気エネルギーを受け取りながらどこまでも走行する電気自動車の実現です。世界に先駆けグリーンなビークル社会を豊橋で実現することを目指しています。
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Chapter08

東城友都(とうじょう ともひろ)/ 電気・電子情報工学系 助教
東城友都私は長野県の信州大学で博士の学位を取り、静岡大学で研究員として1年間勉強させて頂きました。そして本学に着任した訳ですが、最近の温暖すぎる気候は地球温暖化が原因なのでは?と感じる程に今から夏バテが心配です。私はそのような環境問題やエネルギー問題の解決に直結する、電気・電子材料の研究を行なって参りましたので、今後はノーベル賞対象の新奇炭素材料を使った、高機能・高性能な電子機器や二次電池の開発に取り組む所存です。
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Chapter09

松岡俊佑(まつおか しゅんすけ)/ 電気・電子情報工学系 助教
高専・技科大人事交流制度で今年4月より旭川高専から異動してきました。こちらでは、6年ほど前から共同研究させていただいている市川研究室でお世話になっております。研究テーマとしては、FPGAと呼ばれる内部の回路を書き換えることができるLSIを用いて暗号回路の設計に取り組んでいます。豊橋での経験を旭川高専に戻ってから活かしていければと思っております。今年度1年間、よろしくお願いします。
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Chapter10

山根啓輔(やまね けいすけ)/ 電気・電子情報工学系 助教
2011年に本学を修了し、山口大学物質工学専攻で3年間特任助教を経て、この度本学電気・電子情報工学系の助教に着任致しました。超高性能・省エネのコンピュータの実現を目指して、発光素子と集積回路の高密度集積技術を研究しています。将来的には人の網膜や脳機能を人工的に再現できるような多機能デバイスの創出につなげることができればと思っています。よろしくお願いいたします。
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Chapter11

渡辺一帆(わたなべ かずほ)/情報・知能工学系 講師
渡辺一帆元々は関東の出身ですが、5年間の奈良先端大学での関西生活を経て、豊橋に赴任いたしました。コンピュータに学習を実現する機械学習技術について、それを支える基礎理論の研究をしています。初めて研究室を運営することになり、慣れない部分も多いですが、メンバーとともに楽しく研究ができる環境を整えていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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Chapter12

東広志(ひがし ひろし)/情報・知能工学系 助教
私は、都城高専を卒業した後、東京農工大学で学位を取得し、本学に着任しました。専門は脳信号処理で、電極などを使って脳を観察し、観察された信号から意味のある情報を抽出する技術の研究をしています。これから、脳測定と信号処理理論構築の両面から研究を行い、脳機能の解明や、それを応用した人と機械を賢く繋げる技術の開発など、少し先の未来の生活を豊かにできるような研究を目指します。
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Chapter13

吉田光男(よしだ みつお)/情報・知能工学系 助教
吉田光男2014年3月に筑波大学で博士号を取得し、4月に着任しました。ウェブ検索エンジンの高度化を目指し、これまではウェブページのコンテンツ部分を抽出したり、検索キーワードのカテゴリを特定したりする研究に取り組んできました。現在はソーシャルメディアのデータ活用に興味があり、情報の拡散範囲や投稿者の位置を推定する研究に取り組んでいます。学生の時は大学発ベンチャー企業を設立したり、海外で研究インターンをしたりもしていました。学生の皆さんが(研究に限らず)何かに挑戦するお手伝いをできればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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Chapter14

松田達也(まつだ たつや)/建築・都市システム学系 助教
松田達也はじめまして、2014年4月より本学に着任いたしました。昨年度、名古屋工業大学で博士(工学)を取得いたしました。幼い頃から土木の世界に憧れ、そのまま現在に至ります。専門は、縁の下の力持ちである「地盤」について工学し、科学することです。土粒子のミクロレベル〜土木構造物のマクロレベルまでマルチスケールな視点で地盤のダイナミクスを研究し、地盤災害の低減に努めています。よろしくお願いします。
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Chapter15

和泉司(いずみ つかさ)/総合教育院 講師
和泉司2014年4月1日より総合教育院講師として着任しました。これまで、留学を除くと、関東にしか住んだことがないので、豊橋での生活を楽しみにしています。私は日本の近現代文学を専門として、旧植民地文学や日本の文学賞の仕組みなどについて研究してきました。また、日本語教育にも長らく係わってきました。文学や日本語表現について、授業や豊橋技科大での生活を通じて、学生の皆さんと考え、学んでいきたいと思っています。
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Chapter16

中村大介(なかむら だいすけ)/総合教育院 講師
中村大介2014年4月に着任しました。学部の頃は早稲田大学理工学部に所属し、数学と物理学を学んでいたのですが、大学院より関西学院大学文学研究科にて哲学の勉強を開始し、最終的にはパリ西大学で博士号を取得しました。専門は数学の哲学、科学認識論、フランス哲学で、特にジャン・カヴァイエスというフランスの哲学者を中心に研究しています。哲学の面白さを、そしてフランス語など第二外国語の重要さを、本学の皆さんに少しでも伝えていければと思っています。宜しくお願いします。
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Chapter17

高嶋孝明(たかしま たかあき)/国際協力センター 教授
高嶋孝明情報工学の1期生として豊橋を巣立ち、縁あって戻って参りました。昨年末までの社会人生活32年すべてをIBMで過ごし、Thinkpadの人間工学設計や、ハードディスク事業部の技術営業・海外駐在員、半導体事業部など、いつも変化するビジネスの最先端を経験し、最後はIBM基礎研究所の知的財産ビジネス・契約業務に従事してきました。グローバル企業の経験と築いたネットワークを活かし、本学のグローバル化のお役に立ちたいと思います。
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Chapter18

澁谷晃(しぶや あきら)/国際協力センター 准教授
国際協力機構(JICA=ジャイカ)から人事交流協定に基づく出向で本学・国際協力センターに着任し、早や3か月が経過しました。大学の国際協力、と聞くと皆さんはどのようなことを想像されるでしょうか?大学は教育・研究を活動の中心としながらも、産業界との連携や地域・市民との繋がりの中で様々な役割を担っています。大学の社会的役割の一角に国際協力活動を通じた国際貢献も位置付けられるものと思います。古今東西、社会・経済の発展に科学技術が果たしてきた役割を思えば、今日の世界規模、国境を越えた開発課題において本学の研究開発力が貢献できる領域は決して小さくはないでしょう。それでは、本学が取り組むべき国際協力とは具体的にどのようなものであるべきなのでしょうか?そんな問いかけを学内外の関係者の皆さんと一緒に考え、行動していければと思います。
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Chapter19

蒲原弘継(かまはら ひろつぐ)/国際交流センター 特任助教
2014年4月1日よりグローバル工学教育推進機構(IGNITE)、国際交流センター(CIR)の特任助教として着任しました。大分高専を卒業後、2010年3月の学位取得まで技科大に在学していました。主な専門分野は、環境工学で、国内およびインドネシアのバイオマス利用の調査研究を行っていました。学生時代に覚えたインドネシア語を活かしながら、国際交流、国際貢献、研究活動に取り組んで参ります。
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Chapter20

中村純哉(なかむら じゅんや)/情報メディア基盤センター 特任助教
中村純哉2014年4月1日に着任しました。私は沼津高専を卒業後、本学に編入学し学部・修士とこちらで学びました。その後大阪大学大学院情報科学研究科で学位を取得後、再びギカダイで、今度は教員として勤めることになりました。これまで、複数の計算機から成る分散システム上で、ビザンチン故障耐性という高度な故障耐性を持ったサービスを実現するためのアルゴリズムについて研究してきました。安定した使いやすい情報システムの提供をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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Chapter21

Soda Chanthamath (ソーダ チャンタマート)/生命環境工学技術教育実施本部 特任助教
2014年4月に生命環境工学技術教育実施本部の特任助教として着任しました。私は日本に留学するため、12年前にラオスから来ました。日本語学校や秋田高専を卒業した後、本学へ編入学し、2013年3月に博士を取りました。専門は,有機合成化学及び有機金属化学で、有機化合物の立体選択的な合成法や新規金属触媒及び再利用可能な触媒の開発を研究しております。今後、ラオスと日本の化学技術の発展及び両国の架け橋となれるよう貢献していきたいと思いますので、皆さん、どうぞよろしくお願い致します。
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Chapter22

生物学の革命/エレクトロニクス先端融合研究所 准教授 (天伯編集部会員) 中鉢淳(なかばち あつし)
いま、生物学の世界では革命が起きています。ひとつには、おそらくどなたも一度は耳にされたことがあるでしょう、いわゆる「次世代シーケンサー」の急速な進歩と普及が大きな要因です。すべての生物は、その生物を成り立たせている遺伝情報の総体、「ゲノム」を持ち、それを構成するそれぞれの遺伝子が、適当な場所とタイミングで働くことにより、生命活動を営んでいます。シーケンサー技術の発達のおかげで、生き物がどのような遺伝子セットを持ち、その遺伝子セットをどのように使っているかを比較的容易に調べることができるようになったのです。

それに加え、あまり知られていませんが、実はもうひとつきわめて重要な革新的技術が登場しています。それは「ゲノム編集」とよばれるもので、ほとんどあらゆる生物のゲノム情報を自由自在に書き換えることのできる、夢のような技術です。いくつかの手法がありますが、人為的に加工した酵素(生物の作り出す触媒)や、細菌が本来持っている免疫系の仕組み(細菌にも免疫系はあるのです!)を利用したもので、狙った遺伝子を壊したり、他のものに置き換えたりできます。

10年以上前から研究が進められてきましたが、ここ数年で実用レベルに達し、とくに簡便で効率の高い新手法が発表されたのは、つい昨年のことです。シーケンサーを使って遺伝子の塩基配列が分かっても、それだけで遺伝子の機能を知ることはできません。遺伝子機能の解明のために最も有効な手段は、それぞれの遺伝子の構造や働き方に手を加え、生き物に何が起こるのかを調べることです。ゲノム編集により、これが格段に容易となります。また、この技術は、細菌や真菌などの微生物、動物や植物、ES細胞やiPS細胞を含むヒトの培養細胞など、きわめて広範な対象に利用可能ですので、医学、薬学、農学をはじめ、生物学の関わる、あらゆる応用分野に大きなインパクトを与えつつあります。
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Chapter23

後藤太一(ごとう たいち)/電気・電子情報工学系 助教

はじめまして、2013年8月に着任致しました。岐阜出身で、岐阜高専から、本学に編入し、博士を取得、その後、米国MIT(マサチューセッツ工科大学)でポスドク研究員を2年弱経験致しました。新規の磁気光学材料の探査、ナノ構造の導入、ナノ・マイクロデバイスの開発を中心に研究して参りました。今後は光に留まらず興味を高周波領域にまで広げ、人々に役立つものを産み出したいと思います。よろしくお願い致します。

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Chapter24

齋藤暁(さいとう あきら)/情報・知能工学系 助教
広大な学術世界を、できる限り遠くまで見渡してみたい、そういう思いを持って情報学と数物系科学の間の学際分野で研究をしています。私は2007年3月に大阪大学大学院基礎工学研究科で量子計算機に関する数値的研究で学位を取得し、その後6年半、複数の機関でポスドクとして量子情報に関連する研究をしてきました。今年度10月に、こちらの情報・知能工学系の計算科学研究室に助教として着任しまして、これまでの研究に加えて、計算物理化学用の数値計算ライブラリの研究開発も行っています。研究指向型大学の一員として、鋭意先端的な研究、教育に取り組む所存です。
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Chapter25

近藤恵美(こんどう えみ)/建築・都市システム学系 助教
2013年10月1日付で着任しました。学内の樹木が、まだひょろひょろと細かったころの卒業生です。随分成長したなぁと、歳月の流れを感じています。専門は温熱環境工学で、建築や都市の中の「生活者としての人間」の体感温度などを研究しています。地球温暖化で予想される気候の変化が人体にどれほど影響を及ぼし、建築や都市デザインでいかに緩和していけるか、皆様と共に学んでいきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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Chapter26

余語豊彦(よご とよひこ)/国際協力センター(ICCEED) 特任助教
2013年10月1日よりグローバル工学教育推進機構(IGNITE)、国際協力センター(ICCEED)の特任助教として着任しました。神戸大学大学院国際協力研究科で国際学修士を取得しました。教育システムや教育カリキュラムの質を向上するには、どのような課題があり、どのように取り組んでいくべきかが研究関心です。アフリカや中東イエメン等での研究活動・実務経験を活かし、技科大の国際化、世界で活躍できる人造りの仕組みをどう実現できるかを皆様と一緒に考え、努めていきたいと思っています。どうぞ宜しくお願い致します。
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Chapter27

お・ん・が・え・し/副学長/環境・生命工学系 教授 菊池洋(きくち よう)

「諸行無常の残影・近影」
技科大へ採用直後(1995年)

2013年の写真

私は、教育義務の無い民間基礎研究所に22年ほど勤務したのち、1995年2月より豊橋技術科学大学の教員となり、現在に至っております。丁度豊橋に移ることが決まった1994年末頃、米国の分子生物学者Alan Weiner教授と東京で食事をする機会がありました。大学へ移ることを話すと、「それはとても素晴らしいことだ。我々は先輩方から多くの知識、指導、鞭撻を得て科学の一線で働けるようになった。それは大変感謝すべきことでその恩返しをしなければならない。それを次の世代にお返し(恩返し)する機会を得られたことは、素晴らしいことではないか。」生き馬の目を抜く分子生物学の最先端でしのぎを削っている米国の研究者から、突然このような祝福?をされ、ある種の感銘を受けました。中身はあたりまえのことかもしれませんが、その当時それまで経験のない授業や雑用?が増えることへの不安を抱えていた私にとって、一流研究者の誠実なこの言葉、「恩返しは次世代へ」は、目からうろこでした。米国の科学教育の強さの基は実はここにあるのでしょう。先端科学技術のフロンティアを追求する科学研究が人の知恵と技術の拡大になり人類社会に貢献することは明らかですが、このことを次の世代へ伝えていくことは、科学研究を行うことと同じくらい重要であることに気づかされたわけです。

その後19年間、このときの感銘を一時も忘れず頑張ったつもりですが、今年度で退職ということになってしまいました。やりがいのある幸せな時間でしたが、なすべきことを何もなしていない気もします。卒業生が活躍するか否かが私の19年間を評価することになるでしょう(反面教師であったかもしれませんが)。上記のエピソード(「お・も・て・な・し」ならぬ「お・ん・が・え・し」が大事、流行語をもう一つ使うなら「倍返し」ならもっといいかも)を特に若い先生方に最後にお伝えしたいと思います。ありがとうございました。

 

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Chapter28

幕引きに風樹のつぶやき(ツィット)三言、いや一言を/機械工学系 教授 清水良明(しみず よしあき)

「最適化工学」は、決め方に関する私の提唱している新しい学問分野です。この決め方について最近違和感を持つことが多くなってきています。その原因の一つは、複雑で難解な論理や手順のほうが単純明快なものより格段に優れているかのような視点が広がっていることです。概して理路整然なものは単純です。”Simple is best”を優先すべきです。

二つ目は、結果の過大重視です。我々の世代は小さい頃から「ものごとを良くわきまえろ」と教えられました。「もの」は結果(製品、対象)で、「こと」は結果に至る過程(手順、方法論)です。製造業で「ことつくり」の重要性が増すと予想される中で、学術においてはとりわけ、「結果よければ全てよし」とする安易さを払拭する必要があります。この辺りは、宇宙物理学者の池内了が岩波新書「疑似科学入門」の中で「結果の現象のみをまくしたてることである。原理と結果が結びついていないのだ。にも拘らず、その言説が「科学的」であると信じ込まされることになる。」と述べ、道理(ものごと)のわかり易い説明の重要性を説いています。

「吾唯足知」が刻まれた
京都、龍安寺の蹲(つくばい)

最後に小生の拙著「最適化工学のすすめ」(コロナ社、2010)のコラムの一つから引用します。『「吾唯足知」の4つの漢字に共通している部品はもちろん「口」である。この部分を生かした蹲(つくばい)(石の手洗い鉢で、水が入る口の部分を真中に上、右、下、左に残りの部分を配置すればそれぞれの漢字が完成する)が京都の龍安寺にある。エネルギーや食料不足が懸念されている中で欲望が増大している世界にとって、「足ることを知る(老子)」ことは、「持続ある成長」を続けていくための重要なキーワードの一つであると著者は思っている。このことは、有限の有形物に対する戒めとして、「知的な飢え」についてはまったくこの正反対であってほしい。興味という土壌が豊かでなければ、知力という果実の収穫は望めない。「吾未足不知」を、教育を与えるもの、受けるもの両者にとっての心構えのテーゼとしたい。』

うーん、長々と述べ過ぎたようです。「簡単明瞭な道理を誠心誠意から追求することを決め方の法とせよ」の一言で済むことでした。17年間本学に糊口の糧を得たことへの感謝と皆様の新たなる飛躍の成就を祈念して口(ツィット)をつぐみます。
 

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Chapter29

今後の技科大の飛躍に期待する―情報理論的組織論―/情報・知能工学系 教授 中川聖一(なかがわ せいいち)

最近の本学は、すこぶる調子がよく、喜ばしい限りです。「研究大学強化促進事業」「博士課程教育リーディングプログラム」「ペナン校開校」などなど。

一方、全国的な学生の質の低下と同じく、本学の学生の平均パワーはずっと右下がりであり、標準的な学生相手では、世界はもとより他の有力大学と肩を並べる研究業績をあげるのは難しい状況です。しかし、上記プロジェクトは、本学の飛躍のチャンスとなりました。底辺の学生の底上げは勿論重要ですが、良くできる学生を世界トップクラスに育て上げる環境が整いつつあります。このチャンスを活かし、現在の活力を維持・発展させることができれば、本学は有力大学として安定期に入ることになるでしょう。今後の5年が本学の正念場と言えるでしょう。

全体のパワーを押し上げるための方策を述べる前に、情報理論のエントロピー最大の原理を、組織論を例にとって説明します。「組織の全パワーが一定のときには、個々の構成員のパワーが正規分布する時が、組織として一番安定(エントロピー最大)である」と言うものです。これから、以下の方策が思い浮かびます。


1. 構成員を増やし、全体のパワーを上げる。この方策は、定員削減の方向になっている現状では難しいです。しかし、外部資金等で特任教員等を雇用することはできるでしょう。
2. 個々の構成員のパワーを上げる(正規分布をパワーの正の軸へずらす)。余力のある方に、頑張ってもらうほかないでしょう。
3. 組織の構成員の流動性を増し(これだけでも組織は活性化します)、優秀な教員を採用することにより、徐々に正規分布を正の軸にずらす構成員にする。

「現状維持」、「全体のパワーの低下も止むなし」を含めて、皆さんの解は、如何でしょうか?

中川聖一著「情報理論ー基礎から応用までー」から抜粋

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Chapter30

青い空と白い稜線の彼方/環境・生命工学系 教授 竹市力(たけいち つとむ)

2010年米国での国際会議にて。
左から筆者、TarekAgag氏、石田初男先生。

本学に採用していただいてから5年後の1984年に米国コロラド州立大学にポスドクとして赴きました。当時本学では助手として、主に高山雄二教授(現名誉教授)の下で、学生諸君の研究活動のサポートを行っており、比較的自分のペースで研究できていた筈でした。それでもコロラドでの2年間は、自分の思うままのスケジュール管理で研究のみに専念でき、天国のようでした。ここで始めた研究が耐熱性高分子ポリイミドであり、今日まで私の研究のバックボーンになっています。実は米国に行くまでポリイミドという高分子は全く知らなかったと言っても過言ではありません。しかしながら、コロラドでは、青い空に囲まれ、冬は白銀の山々に囲まれた快適な環境のもと、新鮮な研究分野の実験研究に打ち込めました。大学院博士課程の学生時代、社会人山岳会に所属し、山に明け暮れていた自分にとって、初めて真面目に研究に取り組んだ時期であったとも言えます。

帰国する前に、恩師J. K. Stille先生に、帰国後もポリイミドについて研究を継続したいことを申し出、快諾していただいたので、豊橋においてもポリイミド関係の研究を展開しました。我々の世代はJohn F. Kennedy 元大統領の議会演説に端を発したアポロ計画による人類初の月面着陸に心躍らせた世代です。しかし、月面着陸機が黄褐色フィルムで覆われていて、それがポリイミドフィルムであるということを知ったのは、ポリイミドの研究を始めてからのことでした。宇宙に興味を持っていた私にとって、ポリイミドの研究は楽しいものでした。最近は開環重合によって得られるフェノール樹脂であるポリベンゾオキサジンの研究を主に行っていますが、その研究手法はポリイミドで培ったものであり、ポリイミドの研究経験なくしてポリベンゾオキサジンでの研究成果は生まれなかったと言えます。

私が大学教員としてなんとか無事に定年退職を迎えることができるのは、まさに運と縁のおかげです。学生時代の恩師である鶴田禎二先生と同研究室の諸先輩には、山に入れあげていた私に、研究者としての礎を構築していただきました。豊橋技科大の恩師、高山雄二先生には、大学教員の心構えなどをご教示いただき、自分勝手に研究をする私を温かく見守っていただきました。そして、コロラド州立大学のJ. K. Stille先生には、ポリイミド研究への道を開いていただきました。帰国直後の高分子討論会で宇宙科学研究所の横田力男先生がポリイミド分子複合材料に関する研究発表をされているのを聞き、声を掛けさせていただいたのが切っ掛けで、現在までの長い交流に結び付いています。日本ポリイミド研究会や日中ポリイミド会議などの立ち上げにも参画させていただき、多くを学ばせて頂きました。それに加え、多くの諸先輩方から、自分にとって新しい分野へ挑戦する切っ掛けを作って頂きました。

2012年米国NASA訪問。
上着を着ていないのが筆者。

1991年にフランス・モンペリエ市で開催された第2回ヨーロッパ・ポリイミド会議(STEPI2)に招待して頂きました。これがポリイミドについて国際会議で発表した最初ですが、それ以来、年に最低2回、外国での国際会議で口頭発表をすることを自ら課しました。STEPIへの参加を年間スケジュールで最優先し、2回目以降、毎回出席したおかげで、ヨーロッパ、米国、ロシアなどに多くの知人を得ることができました。1990年代の外国出張の多くは米国やフランスを中心とするヨーロッパでしたが、21世紀に入ると、米国のNASAや軍研究所が情報を出さなくなったこともあり、欧米よりも、目覚ましい発展を遂げつつあった中国に行く機会が増え、東南アジアにも何度も行くなど、多様になりました。それに伴い、それらの国に友人も増え、国際共著の論文の数も増えていきました。研究室の留学生も増え、一時は研究室の半分以上が留学生という時期もありました。

2013年研究室旅行で富士山登山。
5合目にて。前列真中が筆者。

以上のように、皆様のおかげで、ここまで来られましたが、学生時代には岩登りでの墜落や、冬山での滑落や雪崩などで、死にかけたことが何度もありました。いつか死ぬかもしれないと思いつつ、今回は大丈夫だという信念でクライミングを継続しました。本学に赴任してからも当時のワンダーフォーゲル部の顧問として岩登りや冬山を指導しました。米国留学を機に山から足を洗い、20年以上身体を動かしませんでした。言い換えれば、教育と研究に専念しました。しかし、10年ほど前に五十肩になったのを切っ掛けにスポーツジムに入り、ジョギングも始め、最低限の体力維持には努めてきました。今の自分がいくら頑張っても再びテクニカルなクライミングや烈風吹き荒ぶ酷寒の冬山には行けないでしょう。それでも、退職後を見据え、体力強化に努め始めています。退職後の目標は、青い空のもと、山を疾走すること、叶うならば、白い稜線をアイゼンを軋ませながら我が物顔に駈け抜けることです。

現在、大学改革が急ピッチで進められています。本学がその使命を果たすべく、正しい方向に舵を切っていくことを願っています。本学の発展と皆様のご健勝を祈念いたします。

                                  

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