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平成24年度テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラムバトンゾーン特論第3講義とスーパーリーダー塾「トップと語る会」を開催しました。

イベント報告 | 2012年12月11日


 

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 講演する山極氏
 
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講演の様子
 
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 スーパーリーダー塾「トップと語る会」の様子
 

12月6日にA1-201講義室にて、平成24年度テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラムバトンゾーン特論第3講義とスーパーリーダー塾「トップと語る会」を開催しました。

 

今回の特別講義は、「社会の根幹を支える電力技術(変電機器開発を通して)」と題し、日立製作所電力システム社主管技師長 山極時生氏をお迎えし、我々の社会生活にとって、電力は一瞬たりとも欠くことが出来ない、そして電気の「気」は空気の「気」に通じ、あって当たり前、無ければ大変なことになるとお話しされました。


電力技術との最初の出会いから説き起こして、UHV(ultra high

voltage、100万ボルト)機器の実用化を目指す研究・開発の体験、数万アンペアの電流を切ったり、流したりする大電流スイッチ技術とその変遷、発電所と我々利用者の間を埋める送電、配電の技術の要である変電所の技術の変遷、世界に先駆けて実用化したUHV(50万ボルト)の送電の実用化、更には100万ボルトの送電技術の実証テストなど、大変重要なインフラ技術をわかりやすく講じられました。

 

UHV(100万ボルト)の送電網の実施計画が、社会の変化や2011年3月11日に発生した巨大震災によりストップし、海外で先行したこと、電力機器関係の会社が競合して設置する変電機器の設置稼働時、事故トラブルのないことを祈る緊張感、そうした電力システムの信頼性が世界で一番高いレベルにあることなどを語られるとともに、電力供給システムの構築で体験した手痛い事故の教訓も語られました。その中で、些細ではあるけれども重要なことがらの認識を見逃すと重大事故に至るとの教訓を強調されました。さらに、最先端の解析手法の駆使、トラブルや事故の直接的原因(物的)と。動機的原因(知的)を極めることが重要であり、動機的原因の追求は事故の潜在的原因を低減すること。また、物は二度造られ、知的創造(設計)は物的創造(製造)に先立つ等、日立という歴史ある会社が長年培った数々の物つくりの教訓が語られました。


最後に、電力技術では、電気エネルギーの大量の貯蔵は不可であり、需要(消費量)と供給(発電量)の一致が必須である。このバランスが崩れるとシステムの破壊的トラブルになると述べ、これからの多様な電源を擁する電力技術は若い技術者の知恵に期待しているとご講演を結ばれました。


講義後半のスーパーリーダー塾では、電力の問題がマスコミや選挙等、社会問題としても多く語られている状況を背景に、履修生一同から多くの質疑が出て活発な議論がなされました。今回は、社会の根幹を支える電力技術という重要課題が教育の場で語られ、まさに、将来のリーダー教育の場となりました。
 

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