SEQUENOM技術最高顧問のCharles Cantor(チャールズ カンター)博士を講師に迎え、第22回榊プロデュースプレステージレクチャーズを開催しました。
イベント報告 | 2012年10月11日
講演するカンター博士 | |
10月9日にアメリカSEQUENOM技術最高顧問のCharles Cantor(チャールズ カンター)博士を講師に迎え、第22回榊プロデュースプレステージレクチャーズを開催しました。
カンター博士は、ヒトゲノム計画の設立時に米国の代表を務めるなど、ヒトゲノム研究で多くの業績を挙げており、巨大DNA分子を解析するPulse-fieldゲル電気泳動法の開発、MALDI TOF-MSによるDNA解析法を確立するなど多くの技術開発とその医学応用で知られています。
今回の講義は、『Noninvasive personalized genomics:applications in pretanal and cancer diagnotics(個体にやさしいゲノム医療:出生前診断、がん診断への応用)』と題して、ご講演いただきました。講演には学内教職員・学生の他学外からの70名以上が参加ました。
ゲノム解析技術の進歩によってゲノム情報をもとに個人にやさしい医療を目指す研究が活発に進められ、例えば個人の遺伝子タイプに基づく薬の副作用のリスクの回避も可能になりつつあります。今回はカンター博士らが開発した超高感度の遺伝子タイプ検出技術とその医療応用についての最新の研究についてお話しいただきました。最近新聞などで報道された「母親の血液中のごく微量の胎児細胞からダウン症を99%の確率で診断できる技術」はカンター博士らが開発したもので、講演ではこの研究に関するお話しと、更にがんの早期診断への応用などを述べられ、工学技術の医学、医療への応用を目指そうとする教員、学生にとって学ぶことの多い講演となりました。講演後は会場から活発な質疑が行われ、関心の高さがうかがえました。
講演の様子 | 質疑の様子 | |