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平成24年度テーラーメイド・バトンゾーン教育プログラム「開発リーダー特論」第7講義を開催しました。

イベント報告 | 2012年7月20日


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講演する高木氏
 
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講演の様子

7月19日にA2-201講義室にて、平成24年度テーラーメイド・バトンゾーン教育「開発リーダー特論」第7講義を開催しました。

今回の講義は、『トヨタ・パートナーロボット開発の歩み』と題し、トヨタ自動車株式会社理事 高木宗谷氏をお迎えし、国内の少子高齢化、労働人口の減少という時代変化を見据え、介護・医療支援、パーソナル移動支援、製造・ものづくり支援、家事支援の4つの領域でのトヨタ自動車が進めるパートナーロボット開発の歩みと今後の展望についてお話いただきました。

はじめに、ロボット開発についてのトヨタの基本的な考え方として、「すべての人が明るく楽しく生活できる社会の実現に貢献する」ことを目指し、2007年に発表した「パートナーロボット」開発ビジョンの中で公開したように、「パートナーロボットが人の活動をサポートすることで、新しいライフスタイルが生まれること」を目標にして開発を進めてきたとの紹介がありました。


次いで、「介護・医療支援」の分野での自立歩行アシスト、歩行訓練アシスト、バランス練習アシスト、移乗ケアアシスト、「パーソナル移動支援」分野での人搭乗型スイングアーム機能付き自律移動ロボット、「製造・ものづくり支援」分野での重量物組み付けアシスト、高難度作業アシスト、人の意思を推定して、人に合わせて動くロボット、「家事支援」分野での衣類片づけ、洗濯ロボットなどなど、まさに人々のパートナーとして活動するロボットの数々が紹介されました。


今後、すべての人々の「クオリティオブライフ」の維持向上のために、ロボットと人間との間の親和性をより一層高めることや、より高度な「場の認識と意味理解」の能力を深化させる努力が必要であること、そのために、フィールドとの濃密な連携による生きた実用課題の掘り起しとともに、産・官・学が連携した基礎研究が重要であり、加えて、安全に関する規格・基準作りが重要であると説明されました。 


質疑の中で、情報通信・制御の技術はロボットにとってはもとより重要な基幹技術であるが、根本的にはロボットの機構そのものの完成度をいかに高めておくかがより重要であると述べられました。学生、教職員、さらに学外の聴講の方々すべてが、ロボットを支える基幹技術や、ロボットのいる未来の暮らしを具体的にイメージできる大変興味深い勉強の機会となりました。
 

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