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12月1日にトヨタ自動車株式会社技監林南八氏を講師に迎え、第16回榊プロデュースプレステージレクチャーズを開催しました。

イベント報告 | 2011年12月 7日


 

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   熱弁をふるう林技監  
     
 

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   会場いっぱいの聴講者  
     
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  講演の様子  
     
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  質問をする学生  

16回目となるプレステージレクチャーズは、トヨタ自動車株式会社技監の林南八氏をお招きして、『=モノづくりと危機管理=トヨタ生産方式の本質と進化(深化)-今、何が求められているか-』と題してご講演いただきました。教職員・学生及び一般参加者ら約160名が参加し、林氏の講演に耳を傾けました。

まず、本年3月11日に発生した東日本大震災により被災したルネサスエレクトロニクス那珂工場の復旧作業を挙げ、度重なる災害で奇跡の短期復旧を可能にした源泉はまさに『トヨタ生産方式』であり、そのトヨタ生産方式の本質は、(1) 自分の城は自分で守る、(2) 常に問題点の顕在化を図る、(3) 現地現物の徹底、(4) 即断即決即実行であると説明しました。

また、トヨタ生産方式の軸となるジャストインタイムにこだわったのは、まず、良品を作り、1つの不良品を出さない「良いモノを・安く・タイムリーに」というお客様第一の考え方があり、そして、資金が厳しい状況で資金をいかに早く回収するかという社内事情もあったと話した。そのため「売れるスピードで造る」という概念が重要であり、売れるスピードより早く造るから造り過ぎと停滞が生じるとも述べられました。
 

現場を見えるようにし、常に問題を顕在化させ、その問題を1つ1つ改善していくことによって、改善が進む仕組みづくりができ、ジャストインタイムがレベルアップしていく。それが企業の体質強化・人材強化へとつながっていくと話しました。ただし、仕組みやシステムの導入は目的ではなく、改善のための手段であり、改善が継続するためには、トップが現場に出て、日々、時々刻々と出てきた問題に対し、具体的に課題を与えて、確実にフォローしていくことが大事であると強調されました。

現在、日本が直面している円高についても触れ、「大震災の大津波からはまず逃げることが大事だが、この円高津波は逃げてはならない、円高のため海外に逃げてしまったら日本に戻れなくなる。日本でしか造れないモノはやり続け、裾野の広い分野は死守すべき。日本に残された唯一の資源は、『人材』」である。」と述べ、聴講していた学生たちに向け、「深い専門性を持った技術者を求めるが専門バカにはなってはいけない。学部は必要な基礎知識を身につける場であり、修士課程は未知なものの探り方を学ぶところである。やるべきことは山積み!!未来が君たちを待っている!!」として、講演を結びました。

 

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