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3月25日に機械工学系 章 忠教授が信号処理学会論文賞を受賞しました。

受賞 | 2010年4月19日


3月25日に機械工学系 章 忠教授が信号処理学会論文賞を受賞しました。

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本賞は、信号処理学会誌のJournal of Signal Processing に掲載された論文から、特に優秀なものを論文賞選考委員会で選考を行い、授与されるものです。

 

概要:離散ウェーブレット変換(Discrete Wavelet Transform,DWT)は、さまざまな信号処理、画像処理に応用されており、その計算には、Mallatの多重解像度解析に基づく高速アルゴリズムが一般的に使用されている。ところで、このようなDWTにより解析される信号の各レベルにおけるエネルギーは、解析される信号のわずかなシフト変動に対して大きく変動する現象が起きる。これがDWTの本質的な弱点として知られるシフト不変性の欠如であり、多くの信号処理に深刻な影響を与えてきた。この弱点を改善する有効な手法として、複素数離散ウェーブレット変換(Complex Discrete Wavelet Transform, CDWT)が掲げられる。本論文の第1報では線形シフト不変システムの観点からCDWTによる完全シフト不変実現のための「シフト不変性条件」を初めて理論的に明らかにした。第2報では任意の直交ウェーブレットから、Hilbert変換ペアの複素数ウェーブレットを設計する方法を提案した。第3報では、以上の結果を踏まえた複素数離散ウェーブレット変換の計算法を提案した。本手法により、高い精度でシフト不変を実現でき、CDWTに利用できる複素数ウェーブレットの数を飛躍的に増大することができた。従って、本論文は学術的意義が非常に大きいだけでなく、技術的、実用的にも高い。

タイトル:シフト不変な複素数離散ウェーブレット変換
第1報:複素数離散ウェーブレット変換の理論と原理
第2報:直交ウェーブレットを基にした複素数ウェーブレット設計法の一提案
第3報:新たな複素数離散ウェーブレット変換の計算法
著 者:章 忠、戸田 浩
掲 載:Joural of Signal Processing 「信号処理」,11-5(2007.9),pp.387-400,pp.401-412, pp.413-424
 

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