本学は,次の者に博士(工学)の学位を授与したので,学位規則(昭和28年文部省令第9号)第8条及び豊橋技術科学大学学位規程(平成16年度規程第80号)第14条の規定に基づき,その論文の内容の要旨 及び論文審査の結果の要旨を公表する。
| 学位記番号 | 氏名 | 博士論文名 |
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| 課博第465号 | Mihradi Sandro |
The Kidney Stone Fragmentation Method for Patient-Friendly
Extracorporeal Treatment (患者にやさしい体外腎臓結石破砕法) |
| 課博第 466号 | Kim Yun Beom |
A Study on Mechanical Properties and Performance of Steel
Hysteretic Device for Seismic Isolation of Spatial
Structures (大空間構造の免震用鋼材履歴ディバイスの力学的性状と性能に関する研究) |
| 課博第467号 | Halima Khatun M. S. T |
Structural and Electrical Properties of Resonant Tunneling
Diode Fabricated with epi-Si/γ-Al2O3 Heterostructures (Si/γ-Al2O3ヘテロ構造を用いた共鳴トンネルダイオードの構造的・電気的特性) |
| 課博第468号 | 戸田 敏行 | 県境地域における地域連携活動に関する研究 |
| 氏名・(生年月日) | Mihradi Sandro(1977年7月14日) | 本籍地(国籍) | インドネシア | |||||||||
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| 学位の種類 | 博 士 (工 学) | 学位記番号 | 課博第465号 | |||||||||
| 学位授与年月日 | 平成18年11月27日 | 学位授与の要件 | 学位規則第4条第1項 | |||||||||
| 博士論文名 | The Kidney Stone Fragmentation Method for Patient-Friendly Extracorporeal Treatment (患者にやさしい体外腎臓結石破砕法) |
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| 論文審査委員 |
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| 論文の内容の要旨 | ||||||||||||
本論文は体外衝撃波結石破砕法による結石の破砕を材料強度学の見地から検討し,患者にやさしい結石の破砕法を提案している。論文は7章からなっている。第1章では体外衝撃波結石破砕法の原理と問題点を明らかにして,本研究の目的を述べている。第2章では結石破砕に及ぼす応力波持続時間の影響を実験ならびに結石内応力波伝ぱの数値解析から明らかにしている。これらの結果から,体外衝撃波結石破砕装置で発生する1~2マイクロ秒の持続時間を持つ衝撃波では,結石破砕のために極めて高い強度の衝撃波が必要となることを明らかにしている。第3章では実際の結石の形状が複雑であることを考慮して,様々な形状をもつ結石内の応力波伝ぱの状態を数値解析で明らかにして,破砕の難易度を考察している。第4章では結石破砕に及ぼす衝撃波の収束寸法の影響を結石寸法に関係付けて明らかにしている。第5章では,効果的な衝撃波結石破砕方法として,対向2方向衝撃波入射による結石破砕方法を提案し,その有効性を結石内の応力波の発達状況から確認している。第6章では衝撃波の繰り返し入射による結石の破砕を詳細に解析するために,離散要素法コードを作成して,精度の良い応力評価法を提案するとともに,応力基準に基づく,結石破砕過程を離散要素法を用いて解析し,第5章で提案した対向2方向衝撃波入射方法の有効性を再確認している。第7章は各章で得られた結論を総括している。 |
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| 論文審査の結果の要旨 | ||||||||||||
腎臓・尿路結石症は100人のうち5~10人が一生の内に一度はかかる病気と言われている。現在,腎臓結石あるいは尿路結石を治療する方法の一つに,体外衝撃波結石破砕法があり,治療の第一選択肢として多くの病院に導入されている。この方法は非侵襲であり,他の治療法,例えば手術に比較して患者の負担は大幅に軽減される。しかしながら,体外で発生した衝撃波が腎臓を通過して結石に入射する際に,腎組織や周辺の部位を損傷させる症例が多く報告されている。本論文は衝撃波による結石破砕の力学的機構を明らかにして,衝撃波の持続時間,衝撃波の収束領域および結石形状が破砕効率に及ぼす影響を明らかにするとともに,患者にやさしい結石破砕法として対向2方向衝撃波入射法を提案している。この方法によれば,従来の体外衝撃波結石破砕法に用いられる衝撃波の70%以下の強度で結石を破砕できることを示している。さらに,衝撃波の繰り返し入射による結石の破砕過程を詳細に検討するために,離散要素法コードを作成し,精度のよい応力評価法を導入するとともに,主応力破壊基準を用いた結石破壊過程の数値解析を行っている。このように,本論文は医用工学および数値解析の分野で新たな知見を得るとともに,材料強度学の見地から結石破砕を体系的に明らかにしており,当該分野への寄与が顕著である。以上により本論文は博士(工学)の学位論文に相当すると判定した。 |
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| 氏名・(生年月日) | Kim Yun Beom(1974年6月5日) | 本籍地(国籍) | 大韓民国 | ||||||||||||
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| 学位の種類 | 博 士 (工 学) | 学位記番号 | 課博第466号 | ||||||||||||
| 学位授与年月日 | 平成18年11月27日 | 学位授与の要件 | 学位規則第4条第1項 | ||||||||||||
| 博士論文名 | A Study on Mechanical Properties and Performance of Steel Hysteretic Device for Seismic Isolation of Spatial Structures (大空間構造の免震用鋼材履歴ディバイスの力学的性状と性能に関する研究) |
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| 論文審査委員 |
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| 論文の内容の要旨 | |||||||||||||||
本論文は,地震による空間構造の応答低減を目的として導入される免震用鋼材履歴ディバイスの力学的性状を分析し,地震に対する応答低減性能を解析的に研究したものであり,全5章で構成される。第1章では,空間構造の耐震性能に関して既往の研究をレビューし,本研究の背景と目的を述べている。第2章では,本論文で対象とする中間層免震空間構造に導入される一般構造用圧延鋼材製の免震ディバイスの構成,形状及び要求変形性能の説明に続いて,開発した有限要素法プログラムに基づいて当該免震ディバイスの塑性変形と大変位・大回転を伴う繰り返し荷重時の変形性能を予測し,求めた結果を,一定及び漸増振幅載荷下での実験と比較し,予測結果の精度を確認している。さらに,第4章に関連して,等価2質点系簡易モデルを用いて予備的検討を進め,空間構造における当該免震ディバイスの有効性を確認している。第3章では,上記の解析プログラムによりパラメトリックな解析を進め,当該ディバイスの鋼材の降伏応力,曲率半径,板厚,板幅を変数にして,免震ディバイスの履歴特性の汎用的な数式表現を与えている。第4章では,部分円筒状の中間層免震空間構造の応答性状の詳細な分析から,当該免震ディバイスの有効性を検証している。第5章では,本研究から得られた結果をまとめ,今後の課題について述べている。 |
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| 論文審査の結果の要旨 | |||||||||||||||
兵庫県南部地震以来,構造強度のみならず建築機能の維持も目的とした設計法や構法が追及されてきた。特に,避難施設あるいは復旧拠点として利用される公共空間構造物では,地震時における建築機能維持を目的として,より構造性能が高く経済性のある構法や履歴ディバイス等の開発が進められている。本論文は,このような現状を踏まえ,比較的薄い板厚の一般構造用圧延鋼材を用いて製作できる履歴ディバイスを空間構造と下部支持構造の中間部に導入することで,空間構造はほとんど損傷を受けることなく極めて有効に地震動に抵抗できることを検証したものである。特に,パラメトリックな有限要素解析に基づいて当該履歴ディバイスの特性を求め,この結果から履歴特性を汎用性の高い数式として表示したこと,さらに,これを適用した空間構造では,構造全体が地震時に受けるエネルギーの内,空間構造に吸収されるエネルギーは小さく大部分が当該ディバイスに集中し,空間構造は,ほとんど損傷を受けることなく有効に抵抗できることを検証したことは,空間構造の耐震性と機能性の確保のための構法の研究として高く評価できる。なお,一連の研究は,Journal of Constructional Steel Researchに2編,国際シェル空間構造学会に1編として公表されている。以上により,本論文は博士(工学)の学位論文に相当するものと判定した。 |
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| 氏名・(生年月日) | Halima Khatun M. S. T(1972年10月1日) | 本籍地(国籍) | バングラデシュ | ||||||||||||
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| 学位の種類 | 博 士 (工 学) | 学位記番号 | 課博第467号 | ||||||||||||
| 学位授与年月日 | 平成18年11月27日 | 学位授与の要件 | 学位規則第4条第1項 | ||||||||||||
| 博士論文名 | Structural and Electrical Properties of Resonant Tunneling Diode Fabricated with epi-Si/γ-Al2O3 Heterostructures (Si/γ-Al2O3ヘテロ構造を用いた共鳴トンネルダイオードの構造的・電気的特性) |
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| 論文審査委員 |
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| 論文の内容の要旨 | |||||||||||||||
半導体LSIは微細化と高速動作の方向で今なお進んでいる。特にシリコンデバイスはその限界を指摘されながらその進歩は一向に途絶える気配を見せていない。この方向の中に共鳴トンネルデバイスをシリコン系材料で形成できれば,CMOSと共存できるデバイスとして,さらなる発展の道筋が明確になる。このような観点で本研究は新しい可能性を導き出すために行われ,本論文は全6章から構成されている。第1章では,研究の背景となる共鳴トンネル構造とエピタキシャルSi,Al2O3ヘテロ構造,そして本研究の目的について示している。第2章は,共鳴トンネルデバイスの理論的説明,薄膜形成法と評価方法について説明している。第3章では,共鳴トンネルデバイス作製の為に,シリコンとAl2O3薄膜による多層構造形成とそれらの薄膜をRHEED,AFM,断面TEMを用いて評価している。第4章では,薄膜のマイクロ構造解析として,XPSと分光エリプソメータによる分析を行っている。第5章では,作製した共鳴トンネルデバイスの電気的特性をI-V,C-V特性測定により評価している。最後は6章で総括となっている。 |
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| 論文審査の結果の要旨 | |||||||||||||||
本研究は,シリコンLSIのさらなる発展の可能性を高めるべく,CMOS-LSIと共生でき将来の高速デバイスの一つとなる室温動作が可能な,シリコン系共鳴トンネルデバイスの可能性を検討している。従来の化合物半導体による共鳴トンネルデバイスでは,室温動作が困難でLSIを互換できない。室温動作を可能とする共鳴トンネルデバイス形成のため,シリコン/Al2O3ヘテロ構造を取り上げ,その構造を共鳴トンネルデバイスの観点から根本的に見直し,評価,検討している。その結果,共鳴トンネルデバイス実現のためにシリコン/Al2O3極薄膜(2〜4nm)界面の原子レベルでの急峻さを達成し,薄膜シリコン結晶性向上と成長条件との関係を明らかにしている。これをもとに,共鳴トンネルデバイスを作製し,室温での負性抵抗特性と,他の材料よりも大きな電流のON/OFF比(数十〜数百)を得ており,シリコン系共鳴トンネルデバイスの可能性を示すものとなった。これらの成果は,学術論文,国際会議で報告しており,この分野の発展に大きく寄与するものと評価が高い。 以上により本論文は博士(工学)の学位論文に相当するものと判断した。 |
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| 氏名・(生年月日) | 戸 田 敏 行(昭和31年11月5日) | 本籍地(国籍) | 東京都 | |||||||||
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| 学位の種類 | 博 士 (工 学) | 学位記番号 | 課博第468号 | |||||||||
| 学位授与年月日 | 平成18年11月27日 | 学位授与の要件 | 学位規則第4条第1項 | |||||||||
| 博士論文名 | 県境地域における地域連携活動に関する研究 | |||||||||||
| 論文審査委員 |
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| 論文の内容の要旨 | ||||||||||||
本論文は,行政境界地域である県境地域を対象として,地域連携活動の実態分析を取り纏めたものである。第1章の序論では,既往研究からの研究的位置づけ行い,第2章では地域連携に関する地域政策的背景をまとめている。第3章では,全国の県境地域から連携活動の主体である地域連携組織65を抽出し,主成分分析・クラスター分析によって活動内容,組織形態,活動対象地域の類型化を行い,連携活動と組織形態および対象地域との関連を明らかにしている。第4章では,県境地域を対象とする地域計画の分類を65連携組織に属する自治体調査から行い,計画分類ごとの特徴を,事例計画における連携事業の構成,計画に対する自治体評価から明らかにしている。第5章では,愛知・静岡・長野県境地域を対象に,連携活動が拡大期に入った過去8年の連携活動を新聞調査,ヒアリング調査,アンケート調査から把握し,活動内容の分類,実施された連携活動内容と住民要望との比較,県境を越える際の組織連携方式別の特徴と課題を明らかにした。第6章では,市町村合併による県境地域自治体の変化に対する自治体の県境連携意識を把握している。次いで,県境地域内で連携意識に差異を生じるタイプとして,従来の中心自治体が県境に隣接していない浜松市を対象とした住民意識から,連携意識変化と課題を明らかにしている。結論となる第7章では,実態分析に基づいて,今後の県境地域連携方式について言及している。 |
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| 論文審査の結果の要旨 | ||||||||||||
県境を越える地域連携は,地域の有する歴史・文化,経済活動や生活行動の一体性等を背景に,多様な形態で全国に存在している。しかしながらこれまでその実態を包括的に捉え,県境地域連携方策を検討したものは見当たらない。また地方分権による市町村合併,県権限の強化,国土形成計画の策定進行,長期的には道州制の導入など地域計画を論ずる枠組みが変化する中,県境を越える地域の地域政策や計画策定のあり方の検討は,国土計画・地域計画分野の喫緊の重要課題である。本研究は,このような問題意識の下に,全国に存在する65の県境地域連携組織の活動実態及び県境地域を対象とした既存計画の分析から,その特徴と課題を明らかにしている。さらに県境地域の一つである三遠南信地域を対象に行政,経済団体,市民団体による連携活動の特徴と課題,市町村合併による自治体と住民の連携意識変化を明らかにしている。これらの知見を基に,国土形成計画における県境地域連携支援策として市町村首長による政策決定手法の誘導,固定化した事務局体制の確立,総合ビジョン策定の必要性等を指摘している。また市民主体の連携活動促進の支援策として区役所等の身近な行政機関の必要性等を指摘している。以上,本研究は県境地域連携の促進に寄与する適時性のある知見を提示し,地域計画研究分野での意義ある貢献をなしている。よって,本論文は博士(工学)の学位論文に相当するものと判定した。 |
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