国立大学法人豊橋技術科学大学役務請負契約基準

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国立大学法人豊橋技術科学大学役務請負契約基準
(平成28年3月29日制定)
この基準は,役務に関する請負契約の一般的約定事項を定めるものである。
(総則)
第1 発注者及び受注者は,契約書及びこの契約基準に基づき,仕様書,図面等(以下「仕様書等」という。)に従い,日本国の法令を遵守し,この契約(契約書及びこの契約基準並びに仕様書等を内容とする役務の請負契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。
2 受注者は,契約書記載の役務を契約書記載の履行期間内において請け負うものとし,発注者は,その請負代金を支払うものとする。
3 役務の実施方法等役務を完了するために必要な一切の手段(以下「役務方法等」という。)については,契約書及びこの契約基準並びに仕様書等に特別の定めがある場合を除き,受注者がその責任において定める。
4 受注者は,この契約の履行に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
5 契約書及びこの契約基準に定める請求,通知,報告,申出,承諾及び解除は,書面により行わなければならない。
6 この契約の履行に関して発注者受注者間で用いる言語は,日本語とする。
7 契約書及びこの契約基準に定める金銭の支払に用いる通貨は,日本円とする。
8 この契約の履行に関して発注者受注者間で用いる計量単位は,仕様書等に特別の定めがある場合を除き,計量法(平成4年法律第51号)に定めるものとする。
9 契約書及びこの契約基準並びに仕様書等における期間の定めについては,民法(明治29年法律第89号)及び商法(明治32年法律第48号)の定めるところによるものとする。
10 この契約は,日本国の法令に準拠するものとする。
11 この契約に係る訴訟については,日本国の裁判所をもって合意による専属的管轄裁判所において行うものとする。
(役務の実施の調整)
第2 発注者は,受注者の実施する役務及び発注者の発注に係る第三者の実施する役務が実施上密接に関連する場合において,必要があるときは,その実施につき,調整を行うものとする。この場合においては,受注者は,発注者の調整に従い,当該第三者の行う役務の円滑な実施に協力しなければならない。
(役務費内訳書等の提出)
第3 受注者は,この契約締結後14日以内に仕様書等に基づいて,役務費内訳書, 役務実施計画表及び体制表(以下「内訳書等」という。)を作成し,発注者に提出しなければならない。ただし,発注者が,受注者に内訳書等の提出を必要としない旨の通知をした場合は,この限りでない。
2 内訳書等は,発注者及び受注者を拘束するものではない。
(権利義務の譲渡等)
第4 受注者は,この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し,又は承継させてはならない。ただし,あらかじめ,発注者の承諾を得た場合は,この限りでない。
(一括委任又は一括下請負の禁止)
第5 受注者は,役務の全部又は一部を一括して第三者に委任し,又は請け負わせてはならない。ただし,あらかじめ,発注者の承諾を得た場合は,この限りでない。
(下請負人の通知)
第6 発注者は,受注者に対して,下請負人の商号又は名称その他必要な事項の通知を請求することができる。
(特許権等の使用)
第7 受注者は,特許権,実用新案権,意匠権,商標権その他日本国の法令に基づき保護される第三者の権利(以下「特許権等」という。)の対象となっている役務実施材料,役務実施機械器具,役務方法等を使用するときは,その使用に関する一切の責任を負わなければならない。ただし,発注者がその役務実施材料,役務実施機械器具,役務方法等を指定した場合において,仕様書等に特許権等の対象である旨の明示がなく,かつ,受注者がその存在を知らなかったときは,発注者は,受注者がその使用に関して要した費用を負担しなければならない。
(監督職員)
第8 発注者は,必要がある場合は,監督職員を置き,役務の実施について監督をさせることができる。
2 発注者は,前項の監督職員を置いたときは,その氏名を受注者に通知しなければならない。監督職員を変更したときも同様とする。ただし,仕様書等に定めた場合は,この限りでない。
3 監督職員は,この契約基準に定めるもの及びこの契約基準に基づく発注者の権限とされる事項のうち発注者が必要と認めて監督職員に委任したもののほか,仕様書等に定めるところにより,仕様書等に基づく工程の管理,立会い,役務の実施状況の検査又は役務実施材料及び役務実施機械器具の試験若しくは検査(確認を含む。)の権限を有する。
4 発注者は,監督職員に契約書及びこの契約基準に基づく発注者の権限の一部を委任したときにあっては,当該委任した権限の内容を,受注者に通知しなければならない。ただし,仕様書等に定めた場合は,この限りでない。
5 発注者が監督職員を置いたときは,契約書及びこの契約基準に定める請求,通知,報告,申出,承諾及び解除については,仕様書等に定めるものを除き,監督職員を経由して行うものとする。この場合においては,監督職員に到達した日をもって発注者に到達したものとみなす。
6 発注者が監督職員を置かないときは,契約書及びこの契約基準に定める監督職員の権限は,発注者に帰属する。
(履行報告)
第9 受注者は,仕様書等に定めるところにより,この契約の履行について発注者に報告しなければならない。
(役務実施材料の品質)
第10 役務実施材料の品質については,仕様書等に定めるところによる。仕様書等にその品質が明示されていない場合にあっては,中等の品質又は均衡を得た品質を有するものとする。
(役務実施材料等の負担区分)
第11 受注者は,役務の実施に必要とする役務実施材料及び役務実施機械器具(以下「役務実施材料等」という。)を負担及び提供しなければならない。ただし,次に掲げる役務実施材料等については,発注者が負担するものとする。
(1)発注者が受注者に支給する役務実施材料(以下「支給材料」という。)
(2)発注者が受注者に貸与する役務実施機械器具(以下「貸与品」という。)
(3)労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づく労働者派遣契約における派遣労働者(以下「派遣労働者」という。)又は第13により受注者が使用する役務実施材料,役務実施機械器具及び施設(以下「使用材料等」という。)
(4)契約書又は仕様書等において前3号以外に発注者が負担することと定めたもの。
(支給材料,貸与品及び使用材料等)
第12 発注者が受注者に支給する支給材料及び貸与品の品名,数量,品質,規格又は性能,引渡場所及び引渡時期は,仕様書等に定めるところによる。
2 発注者又は監督職員は,支給材料又は貸与品の引渡しに当たっては,受注者の立会いの上,発注者の負担において,当該支給材料又は貸与品を検査しなければならない。この場合において,当該検査の結果,その品名,数量,品質又は規格若しくは性能が仕様書等の定めと異なり,又は使用に適当でないと認めたときは,受注者は,その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
3 受注者は,支給材料又は貸与品の引渡しを受けたときは,引渡しの日から7日以内に,発注者に受領書又は借用書を提出しなければならない。
4 受注者は,支給材料又は貸与品の引渡しを受けた後,当該支給材料又は貸与品に第2項の検査により発見することが困難であった隠れた瑕疵があり使用に適当でないと認めたときは,その旨を直ちに発注者に通知しなければならない。
5 発注者は,受注者から第2項後段又は前項の規定による通知を受けた場合において,必要があると認められるときは,当該支給材料若しくは貸与品に代えて他の支給材料若しくは貸与品を引き渡し,支給材料若しくは貸与品の品名,数量,品質,規格若しくは性能を変更し,又は理由を明示した書面により当該支給材料若しくは貸与品の使用を受注者に請求しなければならない。
6 発注者は,前項に規定するほか,必要があると認めるときは,支給材料又は貸与品の品名,数量,品質,規格若しくは性能,引渡場所又は引渡時期を変更することができる。
7 発注者は,前2項の場合において,必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し,又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
8 受注者は,支給材料,貸与品及び使用材料等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
9 受注者は,仕様書等に定めるところにより,役務の完了,仕様書等の変更等によって不用となった支給材料及び貸与品を発注者に返還しなければならない。
10 受注者は,故意又は過失により支給材料,貸与品及び使用材料等が滅失若しくは毀損し,又はその返還が不可能となったときは,発注者の指定した期間内に代品を納め,若しくは原状に復して返還し,又は返還に代えて損害を賠償しなければならない。
11 受注者は,支給材料,貸与品及び使用材料等の使用方法が仕様書等に明示されていないときは,発注者の指示に従わなければならない。
(役務の実施に必要な施設等の提供)
第13 発注者は,役務の実施に関連し必要な施設及び当該施設に附帯する機械器具がある場合は,仕様書等に定め,受注者に提供するものとする。この場合において,受注者は,その使用については発注者の定める諸規程を遵守しなければならない。
2 受注者が役務を実施するに当たり直接必要とする光熱水料の負担については,仕様書等の定めるところによる。
(仕様書等不適合の場合の改善義務)
第14 受注者は,役務の実施部分が仕様書等に適合しない場合において,発注者がその改善又は役務実施材料等の取替えを請求したときは,当該請求に従わなければならない。この場合において,当該不適合が発注者の責めに帰すべき事由によるときは,発注者は,必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し,又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(仕様書等の変更)
第15 発注者は,必要があると認めるときは,仕様書等の変更内容を受注者に通知して,仕様書等を変更することできる。この場合において,発注者は,必要があると認められるときは履行期間若しくは請負代金額を変更し,又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(役務の中止)
第16 発注者は,必要があると認めるときは,役務の中止内容を受注者に通知して,役務の全部又は一部の実施を一時中止させることができる。
2 発注者は,前項の規定により役務の実施を一時中止させた場合において,必要があると認められるときは,履行期間若しくは請負代金額を変更し,又は受注者が役務の実施の一時中止に伴う増加費用を必要とし若しくは受注者に損害を及ぼしたときは,必要な費用を負担しなければならない。
(受注者の請求による履行期間の延長)
第17 受注者は,天候の不良,第2の規定に基づく関連役務の調整への協力その他受注者の責めに帰すことができない事由により履行期間に役務を完了することができないときは,その理由を明示した書面により発注者に履行期間の延長変更を請求することができる。
(発注者の請求による履行期間の短縮等)
第18 発注者は,特別の理由により履行期間を短縮する必要があるときは,履行期間の短縮変更を受注者に請求することができる。
2 発注者は,契約書及びこの契約基準の他の条項の規定により履行期間を延長すべき場合において,特別の理由があるときは,通常必要とされる履行期間に満たない履行期間への変更を請求することができる。
3 発注者は,前2項の場合において,必要があると認められるときは請負代金額を変更し,又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。
(履行期間の変更方法)
第19 履行期間の変更については,発注者と受注者とが協議して定める。ただし,協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には,発注者が定め,受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については,発注者が受注者の意見を聴いて定め,受注者に通知するものとする。ただし,発注者が履行期間の変更事由が生じた日(第17の場合にあっては,発注者が履行期間変更の請求を受けた日,第18の場合にあっては,受注者が履行期間変更の請求を受けた日)から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には,受注者は,協議開始の日を定め,発注者に通知することができる。
(請負代金額の変更方法等)
第20 請負代金額の変更については,発注者と受注者とが協議して定める。ただし,協議開始の日から14日以内に協議が整わない場合には,発注者が定め,受注者に通知する。
2 前項の協議開始の日については,発注者が受注者の意見を聴いて定め,受注者に通知するものとする。ただし,請負代金額の変更事由が生じた日から7日以内に協議開始の日を通知しない場合には,受注者は,協議開始の日を定め,発注者に通知することができる。
3 契約書及びこの契約基準の規定により,受注者が増加費用を必要とした場合又は損害を受けた場合に発注者が負担する必要な費用の額については,発注者と受注者とが協議して定める。
(作業員の管理)
第21 受注者は,役務を履行する者(以下「作業員」という。)の身分,衛生,風紀及び規律維持に一切の責任を負うものとし,役務を履行する上で発注者が適当でないと認めた作業員には,役務を行わせないものとする。
(契約履行に伴う損害の賠償)
第22 作業員が役務の提供において,建物,器物等に損害を与えたときは,受注者は発注者の指定する期間内にその代償を補償し若しくは原形に復し又は損害を賠償しなければならない。ただし,その損害(火災保険等によりてん補された部分は除く。)のうち発注者の責めに帰すべき事由により生じたものについては,発注者が負担する。
(検査)
第23 受注者は,役務が完了したときは,仕様書等に定めるところにより,その旨を役務完了通知書等により発注者に通知しなければならない。ただし,仕様書等において一定期間又は一定時期に通知することとした場合は,当該通知をもって発注者への通知とする。
2 発注者又は発注者が検査を行う者として定めた職員(以下「検査職員」という。)は,前項の規定による通知を受けたときは,通知を受けた日から14日以内に受注者の立会いのうえ,仕様書等に定めるところにより,当該役務の完了を確認するための検査を完了し,当該検査の結果を受注者に通知しなければならない。
3 前項の場合において,検査に直接要する費用は,受注者の負担とする。
4 受注者は,第2項の検査に合格しないときは,直ちに仕様書等に定めるところにより改善して発注者の検査を受けなければならない。この場合において,改善の完了を役務の完了とみなし,前3項の規定を適用する。
(請負代金の支払)
第24 受注者は,第23第2項の検査に合格したときは,請負代金請求書により請負代金の支払を請求することができる。
2 発注者は,前項の規定による請求があったときは,請求を受けた日から60日以内に請負代金を支払わなければならない。
3 発注者がその責めに帰すべき事由により第23第2項の期間内に検査をしないときは,その期限を経過した日から検査をした日までの期間の日数は,前項の期間(以下「約定期間」という。)の日数から差し引くものとする。この場合において,その遅延日数が約定期間の日数を超えるときは,約定期間は,遅延日数が約定期間の日数を超えた日において満了したものとみなす。
(部分払)
第25 受注者は,役務の完了前に,完済部分について,次項から第6項までに定めるところにより部分払を請求することができる。
2 受注者は,部分払を請求しようとするときは,あらかじめ,当該請求に係る完済部分の確認を発注者に請求しなければならない。
3 発注者は,前項の場合において,当該請求を受けた日から14日以内に,受注者の立会いの上,仕様書等に定めるところにより,同項の確認をするための検査を行い,当該確認の結果を受注者に通知しなければならない。
4 受注者は,前項の規定による確認があったときは,請負代金部分払請求書により部分払を請求することができる。この場合においては,発注者は,当該請求を受けた日から20日以内に部分払金を支払わなければならない。
5 部分払金の額は,第3項に規定する検査において確認した完済部分に相応する請負代金相当額の全額とする。
6 第4項の規定により部分払金の支払があった後,再度部分払の請求をする場合においては,前項中「請負代金相当額」とあるのは「請負代金相当額から既に部分払の対象となった請負代金相当額を控除した額」とするものとする。
(瑕疵担保)
第26 発注者は,役務に瑕疵があるときは,受注者に対して役務が完了した日から1年以内にその瑕疵の改善を請求し,又は改善に代え若しくは改善とともに損害の賠償を請求することができる。
2 発注者は,役務の完了の際に瑕疵があることを知ったときは,前項の規定にかかわらず,その旨を直ちに受注者に通知しなければ,当該瑕疵の改善又は損害賠償の請求をすることはできない。ただし,受注者がその瑕疵があることを知っていたときは,この限りでない。
3 発注者は請負の目的物が第1項の瑕疵により減失又は毀損したときは,同項に定める期間内で,かつ,その減失又は毀損の日から6ヶ月以内に同項の権利を行使しなければならない。
4 第1項の規定は,役務の瑕疵が支給材料,貸与品の性質又は発注者の指図により生じたものであるときは,これを適用しない。ただし,受注者がその材料又は指図の不適当であることを知りながらこれを通知しなかったときは,この限りでない。
(履行遅滞の場合における損害金等)
第27 受注者の責めに帰すべき事由により完了期限内に役務を完了することができない場合においては,発注者は,損害金の支払を受注者に請求することができる。
2 前項の損害金の額は,請負代金額から完了部分に相応する請負代金額を控除した額につき,遅延日数に応じ,財務省の「政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める告示」により定められた率の割合で計算した額とする。
3 発注者の責めに帰すべき事由により,第24第2項の規定による請負代金の支払が遅れた場合においては,受注者は,未受領金額につき,遅延日数に応じ,財務省の「政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める告示」により定められた率の割合で計算した額の遅延利息の支払を発注者に請求することができる。
(契約保証金)
第28 受注者は,契約保証金を納付した契約において,請負代金額の増額の変更をした場合は,増加後における総請負代金額に対する所要の契約保証金額と既納の契約保証金額との差額に相当するものを追加契約保証金として,発注者の指示に従い,直ちに納付しなければならない。
2 受注者が契約事項を履行しなかった場合において,契約保証金を納付しているときは,当該契約保証金は,国立大学法人豊橋技術科学大学に帰属するものとする。
(個人情報に係る秘密の保持)
第29 受注者は,発注者から提供された個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)の第2条第1項に規定する個人に関する情報又は知り得た個人に関する情報(以下「個人情報」という。)がある場合は,当該個人情報を次の各号により取り扱わなければならない。
(1)個人情報は秘密として扱うものとし,第三者に提供,開示又は漏えいしてはならない。
(2)個人情報を利用するに当たっては,この契約を履行するため必要な場合に限るものと
  し,当該契約の履行以外の目的のために個人情報を利用してはならない。
(3)この契約を履行するため必要な場合を除き,個人情報の複製,送信,個人情報を保管している媒体の外部への送付又は持ち出し,その他個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為を行ってはならない。
(4)個人情報の内容をみだりに他人に知らせ,又は不当な目的に利用してはならない。
(5)個人情報を保管している媒体が電子媒体である場合は,外部からの不正アクセスの防止,コンピュータウィルスの感染防止等に必要な措置を講じなければならない。
(6)この契約の履行後,個人情報を消去するとともに発注者から提供された個人情報の媒体があるときは当該媒体を発注者に返却しなければならない。
(7)個人情報の漏えい,滅失又は毀損の防止その他の個人情報の適切な管理を行うための管理方法及び管理体制を定め,善良なる管理者の注意義務をもって個人情報を管理しなければならない。
2 受注者は,前項第2号による利用の目的の必要な範囲を超えて,個人情報を保有してはならない。
3 受注者は,偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
4 受注者は,前3項に定めるもののほか,個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)その他関係法令に定められた責務を遵守するものとする。
5 発注者は,受注者の個人情報の管理の状況について臨時に検査することができる。この場合において,受注者は,発注者から改善要求等があったときは,直ちに必要な措置を講じなければならない。
6 受注者は,個人情報の漏えい等が発生した場合は,被害の拡大防止等のために必要な措置を講じるとともに,事案の発生した経緯,被害状況等について調査し,直ちに発注者に連絡しなければならない。
7 前各項の規定は,受注者がこの契約の一部を第三者に委任又は請け負わせる場合に準用する。この場合において,受注者は,当該第三者に対し個人情報に係る秘密の保持を遵守させるため必要な措置を講じなければならない。
8 労働者派遣契約に係る受注者は,派遣労働者に対し次の各号に掲げる事項を遵守するため必要な措置を講じなければならない。
(1)第1項から第4項までの規定
(2)発注者の定める個人情報に関する諸規程
(発注者の解除権)
第30 発注者は,受注者が次の各号のいずれかに該当するときは,この契約を解除することができる。
(1)正当な理由なく,役務に着手すべき期日を過ぎても役務に着手しないとき。
(2)その責めに帰すべき事由により完了期限内又は完了期限経過後相当の期間内に役務を完了する見込みが明らかにないと認められるとき。
(3)その責めに帰すべき事由により,第29第1項から第4項まで,第7項及び第8項に規定する個人情報に係る秘密の保持の定めに違反したとき。
(4)前3号に掲げる場合のほか,この契約に違反し,その違反によりこの契約の目的を達することができないと認められるとき。
(5)第33第1項の規定によらないでこの契約の解除を申し出たとき。
(6)受注者が,次のいずれかに該当するとき。
イ 役員等(受注者が個人である場合にはその者を,受注者が法人である場合にはその役員又はその支店若しくは常時役務契約を締結する事務所の代表者をいう。以下この号において同じ。)が,暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「暴力団対策法」という。)第2条第6号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)であると認められるとき。
ロ 暴力団(暴力団対策法第2条第2号に規定する暴力団をいう。以下この号において同じ。)又は暴力団員が,経営に実質的に関与していると認められるとき。
ハ 役員等が,自己,自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもって,暴力団又は暴力団員を利用する等したと認められるとき。
ニ 役員等が,暴力団又は暴力団員に対して資金等を供給し,又は便宜を供与する等直接的若しくは積極的に暴力団の維持,運営に協力し,若しくは関与していると認められるとき。
ホ 役員等が,暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められるとき。
ヘ 下請契約,資材,原材料等の購入契約その他の契約に当たり,その相手方がイからホまでのいずれかに該当することを知りながら,当該者と契約を締結したと認められるとき。
ト 受注者が,イからホまでのいずれかに該当する者を下請契約,資材,原材料等の購入契約その他の契約の相手方としていた場合(ヘに該当する場合を除く。)に,発注者が受注者に対して当該契約の解除を求め,受注者がこれに従わなかったとき。
2 前項の規定によりこの契約が解除された場合においては,受注者は,請負代金額(単価契約の場合は契約期間全体の支払総額と予定数量に契約単価を乗じて算出した金額を比較し,より大きい方の金額。第32において同じ。)の10分の1に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
3 前項の場合において,契約保証金の納付が行われているときは,発注者は,当該契約保証金をもって違約金に充当することができる。
4 第2項の規定は,発注者に生じた実際の損害額が同項に規定する違約金の額を超える場合において,発注者がその超える分について,受注者に対し賠償を請求することを妨げるものではない。
第31 発注者は,役務が完了するまでの間は,第30第1項の規定によるほか,必要があるときは,この契約を解除することができる。
2 発注者は,前項の規定によりこの契約を解除したときは,役務の完了部分を検査のうえ,完了部分に相応する請負代金を受注者に支払わなければならない。
3 発注者は,第1項の規定によりこの契約を解除したことによって受注者に損害を及ぼしたときは,その損害を賠償しなければならない。
第32 発注者は,第30及び第31の規定によるほか,次の各号のいずれかに該当するときは,この契約を解除することができる。
(1)私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第3条又は第19条の規定に反し,又は受注者が構成員である事業者団体が同法第8条第1号の規定に違反したことにより,公正取引委員会が受注者又は受注者が構成員である事業者団体に対して,同法第49条第1項に規定する排除措置命令又は同法第50条第1項に規定する納付命令を行い,当該命令又は同法第66条第4項の審決が確定したとき。
(2)公正取引委員会が,受注者に対して独占禁止法第7条の2第18項又は第21項の規定による課徴金の納付を命じない旨の通知を行ったとき。
(3)受注者(受注者が法人である場合にあっては,その代表者又は代理人,使用人その他の従業員)について刑法(明治40年法律第45号)第96条の6又は独占禁止法第89条第1項若しくは第95条第1項第1号による刑が確定したとき。
2 受注者がこの契約に関して前項各号のいずれかに該当したときは,発注者が契約を解除するか否かにかかわらず,かつ,損害の発生及び損害額を立証することを要することなく,受注者は,請負代金額の10分の1に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。ただし,次の各号に掲げる場合は,この限りでない。
(1)前項第1号において,その対象となる違反行為が,独占禁止法第2条第9項に基づく不公正な取引方法(昭和57年6月18日公正取引委員会告示第15号)第6項に定める不当廉売であるとき。
(2)前号に掲げるもののほか,前項第1号において,その対象となる違反行為が発注者に金銭的な損害が生じるものでないことを受注者が立証し,発注者において特に認めるとき。
3 政府調達に関する協定の適用(平成7年12月8日条約第23号)を受ける契約で第1項第3号に規定する場合に該当し,かつ,次の各号に掲げる場合のいずれかに該当したときは,受注者は,発注者の請求に基づき,前項に規定する請負代金額の10分の1に相当する額のほか,請負代金額の100分の5に相当する額を違約金として発注者の指定する期間内に支払わなければならない。
(1)第1項第1号に規定する確定した納付命令について,独占禁止法第7条の2第7項の規定の適用があるとき。
(2)第1項第3号に規定する刑に係る確定判決において,受注者が違反行為の首謀者であることが明らかになったとき。
(3)受注者が,発注者に独占禁止法等に抵触する違反行為を行っていない旨の書面を提出しているとき。
4 第2項及び前項の規定は,この契約による履行が完了した後も適用するものとする。
5 第2項及び第3項の規定は,発注者に生じた実際の損害額が同項に規定する違約金の額を超える場合において,発注者がその超える分について,受注者に対し賠償を請求することを妨げるものではない。
6 第30第3項の規定は,第2項及び第3項の違約金の支払いについて準用する。
(受注者の解除権)
第33 受注者は,次の各号のいずれかに該当するときは,この契約を解除することができる。
(1)発注者がこの契約に違反し,その違反により給付を完了することが不可能となったとき。
(2)天災その他避けることのできない理由により,給付を完了することが不可能又は著しく困難となったとき。
2 第31第2項及び第3項の規定は,前項の規定によりこの契約が解除された場合に準用する。
(解除に伴う措置)
第34 発注者は,この契約が解除された場合においては,完了部分を検査の上,当該検査に合格した部分に相応する請負代金を受注者に支払わなければならない。
2 受注者は,この契約が解除された場合において,支給材料があるときは,前項の完了部分の検査に合格した部分に使用されているものを除き,発注者に返還しなければならない。この場合において,当該支給材料が受注者の故意若しくは過失により滅失若しくは毀損したとき,又は完了部分の検査に合格しなかった部分に使用されているときは,代品を納め,若しくは原状に復して返還し,又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
3 受注者は,この契約が解除された場合において,貸与品及び使用材料等があるときは,当該貸与品及び使用材料等を発注者に返還しなければならない。この場合において,当該貸与品及び使用材料等が受注者の故意又は過失により滅失又は毀損したときは,代品を納め,若しくは原状に復して返還し,又は返還に代えてその損害を賠償しなければならない。
4 第2項前段及び前項前段に規定する受注者のとるべき措置の期限,方法等については,この契約の解除が第30又は第32の規定によるときは発注者が定め,第31又は第33の規定によるときは,受注者が発注者の意見を聴いて定めるものとし,第2項後段及び前項後段に規定する受注者のとるべき措置の期限,方法等については,発注者が受注者の意見を聴いて定めるものとする。
(賠償金等の徴収)
第35 受注者がこの契約に基づく賠償金,損害金又は違約金を発注者の指定する期間内に支払わないときは,発注者は,その支払わない額に発注者の指定する期間を経過した日から請負代金額支払の日まで年5パ-セントの割合で計算した利息を付した額と,発注者の支払うべき請負代金額とを相殺し,なお不足があるときは追徴する。
2 前項の追徴をする場合には,発注者は,受注者から遅延日数につき年5パ-セントの割合で計算した額の延滞金を徴収する。
(談合等不正行為があった場合の違約金等)
第36 受注者は,この契約に関して,次の各号のいずれかに該当するときは,契約金額の10分の1に相当する額を違約金として発注者が指定する期日までに支払わなければならない。
(1)受注者が独占禁止法第8条又は第19条の規定に違反し,又は受注者が構成員である事業者団体が同法第8条第1号の規定に違反したことにより,公正取引委員会が受注者又は受注者が構成員である事業者団体に対して,同法第49条第1項に規定する排除措置命令又は同法第50条第1項に規定する納付命令を行い,当該命令又は同法第66条第4項の審決が確定したとき。ただし,受注者が同法第19条の規定に違反した場合であって,当該違反行為が同法第2条第9項の規定に基づく不公正な取引方法第6項に規定する不当廉売の場合等発注者に金銭的損害が生じない行為として受注者がこれを証明し,その証明を発注者が認めたときは,この限りでない。
(2)公正取引委員会が,受注者に対して独占禁止法第7条の2第18項又は第21項の規定による課徴金の納付を命じない旨の通知を行ったとき。
(3)受注者(受注者が法人の場合にあっては,その役員又は使用人)が,刑法第96条の6又は独占禁止法第89条第1項若しくは第95条第1項第1号の規定による刑が確定したとき。
2 前項の規定は,発注者に生じた実際の損害の額が違約金の額を超過する場合において,発注者がその超過分の損害につき賠償を請求することを妨げない。
3 受注者は,この契約に関して,第1項各号のいずれかに該当することとなった場合には,速やかに当該処分等に係る関係書類を発注者に提出しなければならない。
(雑則)
第37 この契約基準に定めのない事項は,必要に応じて発注者と受注者とが協議して定める。
 
附 記
 この基準は,平成28年4月1日から実施する。
附 記(平成30年6月22日)
 この基準は,平成30年8月1日から実施する。
附 記(令和4(2022)年3月31日)
 この基準は,令和4(2022)年4月1日から実施する。