国立大学法人豊橋技術科学大学懲戒処分の指針(標準例)

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国立大学法人豊橋技術科学大学懲戒処分の指針(標準例)
平成19年3月13日
学長裁定
令和2(2020)年11月18日改正 
令和3(2021)年4月1日改定 
第1 基本事項
  本指針は,代表的な事例を選び,それぞれにおける標準的な処分量定を掲げたものである。
  具体的な量定の決定に当たっては,
① 非違行為の動機,態様及び結果はどのようなものであったか
② 故意又は過失の度合いはどの程度であったか
③ 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか,その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか
④ 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか
⑤ 過去に非違行為を行っているか
   等のほか,適宜,日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も含め総合的に考慮のうえ判断するものとする。個別の事案の内容によっては,標準例に掲げる量定以外とすることもあり得るところである。例えば,標準例に掲げる処分の量定より重いものとすることが考えられる場合として,
① 非違行為の動機若しくは態様が極めて悪質であるとき又は非違行為の結果が極めて重大であるとき
② 非違行為を行った職員が管理又は監督の地位にあるなどその職責が特に高いとき
③ 非違行為の業務内外に及ぼす影響が特に大きいとき
④ 過去に類似の非違行為を行ったことを理由として懲戒処分を受けたことがあるとき
⑤ 処分の対象となり得る複数の異なる非違行為を行っていたとき
  がある。また,例えば,標準例に掲げる処分の種類より軽いものとすることが考えられる場合として, 
① 職員が自らの非違行為が発覚する前に自主的に申し出たとき
② 非違行為を行うに至った経緯その他の情状に特に酌量すべきものがあると認められるときがある。
  なお,標準例に掲げられていない非違行為についても,懲戒処分の対象となり得るものであり,これらについては標準例に掲げる取扱いを参考としつつ判断する。
 
第2 標準例
1.一般服務関係
(1)欠勤
ア 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた職員は,減給又は譴責とする。
イ 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた職員は,出勤停止又は減給とする。
ウ 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(2)遅刻・早退
   勤務時間の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた職員は,譴責とする。
(3)休暇の虚偽申請
   病気休暇又は特別休暇について虚偽の申請をした職員は,減給又は譴責とする。
(4)勤務態度不良
   勤務時間中に職場を離脱して職務を怠り,業務の運営に支障を生じさせた職員は,減給又は譴責とする。
(5)職場内秩序びん乱
ア 他の職員に対する暴行により職場の秩序を乱した職員は,出勤停止又は減給とする。
イ 他の職員に対する暴言により職場の秩序を乱した職員は,減給又は譴責とする。
(6)虚偽報告
   事実をねつ造して虚偽の報告を行った職員は,減給又は譴責とする。
(7)重大な経歴詐称
   重要な経歴を偽り,採用された職員は,懲戒解雇又は諭旨退職とする。
(8)秩序・風紀びん乱
   賭博,政治活動,宗教活動その他これに類する行為により大学内の秩序・風紀を乱した職員は,減給又は譴責とする。
(9)秘密漏えい
ア 職務上知ることのできた秘密を漏らし,業務の運営に重大な支障を生じさせた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。この場合において,自己の不正な利益を図る目的で秘密を漏らした職員は,懲戒解雇とする。
イ 具体的に命令され,又は注意喚起された情報セキュリティ対策を怠ったことにより,職務上の秘密が漏えいし,業務の運営に重大な支障を生じさせた職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。
(10)個人の秘密情報の目的外収集
   その職権を濫用して,専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書等を収集した職員は,減給又は譴責とする。
(11)政治的目的を有する文書の配布
  政治的目的を有する文書を配布した職員は,譴責とする。
(12)兼業の承認等を得る手続のけ怠
   営利企業の役員等の職を兼ね,若しくは自ら営利企業を営むことの承認を得る手続又は報酬を得て,営利企業以外の事業の団体の役員等を兼ね,その他事業若しくは事務に従事することの許可を得る手続を怠り,これらの兼業を行った職員は,減給又は譴責とする。
(13)入札談合等に関与する行為
   国立大学法人豊橋技術科学大学が入札等により行う契約の締結に関し,その職務に反し,事業者その他の者に談合を唆すこと,事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により,当該入札等の公正を害すべき行為を行った職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(14)文書の不適正な取扱い
ア 文書を偽造し,若しくは変造し,若しくは虚偽の文書を作成し,又は文書を毀棄した職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
イ 決裁文書を改ざんした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
ウ 文書を改ざんし,紛失し,又は誤って廃棄し,その他不適正に取り扱ったことにより,公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。
(15)セクシュアル・ハラスメント
ア 暴行若しくは脅迫を用いてわいせつな行為をし,又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることにより強いて性的関係を結び若しくはわいせつな行為をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
イ 相手の意に反することを認識の上で,わいせつな言辞,性的な内容の電話,性的な内容の手紙・電子メールの送付,身体的接触,つきまとい等の性的な言動(以下「わいせつな言辞等の性的な言動」という。)を繰り返した職員は,出勤停止又は減給とする。この場合においてわいせつな言辞等の性的な言動を執拗に繰り返したことにより相手が強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患したときは,当該職員は懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
ウ 相手の意に反することを認識の上で,わいせつな言辞等の性的な言動を行った職員は,減給又は譴責とする。
(16)パワー・ハラスメント
ア パワー・ハラスメント(国立大学法人豊橋技術科学大学ハラスメントの防止等に関する規程(平成16年4月1日規程第71号)第2条第1項第4号に規定するパワー・ハラスメントをいう。以下同じ。)を行ったことにより,相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。
イ ハラスメントを行ったことについて指導,注意等を受けたにもかかわらず,ハラスメントを繰り返した職員は,出勤停止又は減給とする。
ウ ハラスメントを行ったことにより,相手を強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患させた職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止又は減給とする。
   (注)(15)及び(16)に関する事案について処分を行うに際しては,具体的な行為の態様,悪質性等も情状として考慮の上判断するものとする。また,(15)及び(16)以外のハラスメントについても,本指針を参考としつつ判断する。
(17)研究不正
     国立大学法人豊橋技術科学大学研究公正規程(平成19年3月22日規程第76号)第2条第4号に定める研究不正(捏造,改ざん,盗用,証拠隠蔽等)を行った職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止,減給又は譴責とする。
(18)研究費の不正
     国立大学法人豊橋技術科学大学における競争的研究費等の取扱いに関する規程(平成19年10月10日規程第6号)第3条第2号に定める不正(競争的研究費等を本来の用途以外の用途に使用すること,虚偽の請求に基づき競争的研究費等を支出することその他法令等に違反して競争的研究費等を支出すること)を行った職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止,減給又は譴責とする。
(19)障害者に対する不当な差別的取扱い
   障害者に対して不当な差別的取扱いをし,又は過重な負担がないにもかかわらず合理的配慮を提供しなかった職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。
 (注) 処分を行うに際しては,具体的な行為の態様,悪質性等も情状として考慮の上判断するものとする。
 
2.業務上の取扱い関係
(1)横領
   法人の金品を横領した職員は,懲戒解雇とする。
(2)窃取
   法人の金品を窃取した職員は,懲戒解雇とする。
(3)詐取
   人を欺いて法人の金品を交付させた職員は,懲戒解雇とする。
(4)紛失
   法人の金品を紛失した職員は,譴責とする。
(5)盗難
   重大な過失により法人の金品の盗難に遭った職員は,譴責とする。
(6)器物損壊
   故意に職場において法人の設備,器物を損壊した職員は,減給又は譴責とする。
(7)出火・爆発
   過失により職場において法人の設備,器物の出火,爆発を引き起こした職員は,譴責とする。
(8)諸給与の違法支払・不適正受給
   故意に法人の規程に違反して諸給与を不正に支給した職員及び故意に届出を怠り,又は虚偽の届出をするなどして諸給与を不正に受給した職員は,減給又は譴責とする。
(9)法人の金品・備品等の処理不適正
   自己保管中の法人の金品の流用等又は備品等の不適正な処理をした職員は,減給又は譴責とする。
(10)コンピュータの不適正使用
   職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し,公務の運営に支障を生じさせた職員は,減給又は譴責とする。
 
3.業務外非行関係
(1)放火
   放火をした職員は,懲戒解雇とする。
(2)殺人
   人を殺した職員は,懲戒解雇とする。
(3)傷害
   人の身体を傷害した職員は,出勤停止又は減給とする。
(4)暴行・けんか
   暴行を加え,又はけんかをした職員が人を傷害するに至らなかったときは,減給又は譴責とする。
(5)器物損壊
   故意に他人の物を損壊した職員は,減給又は譴責とする。
(6)横領
   自己の占有する他人の物(法人の金品又は備品等を除く。)を横領した職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(7)窃盗・強盗
ア 他人の財物を窃取した職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
イ 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した職員は,懲戒解雇とする。
(8)詐欺・恐喝
   人を欺いて財物を交付させ,又は人を恐喝して財物を交付させた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(9)賭博
ア 賭博をした職員は,減給又は譴責とする。
イ 常習として賭博をした職員は,出勤停止とする。
(10)麻薬・覚せい剤等を所持又は使用
   麻薬・覚せい剤等を所持又は使用した職員は,懲戒解雇とする。
(11)酩酊による粗野な言動等
   酩酊して,公共の場所や乗物において,公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした職員は,減給又は譴責とする。
(12)淫行
   18歳未満の者に対して,金品その他財産上の利益を対償として供与し,又は供与することを約束して淫行をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(13)痴漢行為
   公共の乗物等において痴漢行為をした職員は,出勤停止又は減給とする。
(14)盗撮行為
     公共の場所若しくは乗物において他人の通常衣服で隠されている下着若しくは身体の盗撮行為をし,又は通常衣服の全部若しくは一部を着けていない状態となる場所における他人の姿態の盗撮行為をした職員は,出勤停止又は減給とする。
 
4.交通事故・交通法規違反関係
(1)飲酒運転での交通事故(人身事故を伴うもの)
ア 酒酔い運転で人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせた職員は,懲戒解雇とする。
イ 酒酔い運転で人に傷害を負わせた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。この場合において事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした職員は,懲戒解雇とする。
ウ 酒気帯び運転で人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。この場合において措置義務違反をした職員は,懲戒解雇とする。
エ 酒気帯び運転で人に傷害を負わせた職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(2)飲酒運転以外での交通事故(人身事故を伴うもの)
ア 人を死亡させ,又は重篤な傷害を負わせた職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
イ 人に傷害を負わせた職員は,減給又は譴責とする。この場合において措置義務違反をした職員は,出勤停止又は減給とする。
(3)交通法規違反
ア 酒酔い運転をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止又は減給とする。
この場合において物の損壊に係る交通事故を起こしてその後の危険防止を怠る等の措置義務違反をした職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
イ 酒気帯び運転,著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をした職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。この場合において物の損壊に係る交通事故を起こして措置義務違反をした職員は,出勤停止又は減給とする。
 
5.倫理規程違反関係
(1)各種報告書を提出しなかった職員は,譴責とする。
(2)虚偽の事項を記載した各種報告書を提出した職員は,減給又は譴責とする。
(3)部下の倫理規程違反を黙認し又は隠ぺいした職員は,出勤停止又は減給とする。
(4)利害関係者から金銭又は物品の贈与を受けた職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止,減給又は譴責とする。
(5)利害関係者から不動産の贈与を受けた職員は,懲戒解雇,諭旨退職又は出勤停止とする。
(6)利害関係者から金銭の貸付けを受けた職員は,減給又は譴責とする。
(7)利害関係者から無償で物品の貸付けを受けた職員は,減給又は譴責とする。
(8)利害関係者から無償で不動産の貸付けを受けた職員は,出勤停止又は減給とする。
(9)利害関係者から無償で役務の提供を受けた職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止,減給又は譴責とする。
(10)利害関係者から未公開株式を譲り受けた職員は,出勤停止又は減給とする。
(11)利害関係者から供応接待(飲食物の提供に限る。)を受けた職員は,減給又は譴責とする。
(12)利害関係者から遊技又はゴルフの接待を受けた職員は,減給又は譴責とする。
(13)利害関係者から海外旅行の接待を受けた職員は,出勤停止,減給又は譴責とする。
(14)利害関係者から国内旅行の接待を受けた職員は,減給又は譴責とする。
(15)利害関係者と共に飲食(供応接待を受ける場合を除く。)した職員は,譴責とする。
(16)利害関係者と共に遊技又はゴルフ(遊技又はゴルフの接待を受ける場合を除く。)をした職員は,譴責とする。
(17)利害関係者と共に旅行(旅行の接待を受ける場合を除く。)をした職員は,譴責とする。
(18)利害関係者に該当しない事業者等から通常一般の社交の程度を超えて供応接待又は財産上の利益の供与を受けた職員は,減給又は譴責とする。
(19)利害関係者につけ回しをした職員は,懲戒解雇,諭旨退職,出勤停止又は減給とする。
(20)利害関係者に該当しない事業者等につけ回しをした職員は,減給又は譴責とする。
(21)倫理監督者の許可を得ずに利害関係者からの依頼に応じて報酬を受けて講演等をした職員は,減給又は譴責とする。
 
6.監督者責任関係
(1)指導監督不適正
   部下職員が懲戒処分を受ける等した場合で,管理監督者としての指導監督に適正を欠いていた職員は,減給又は譴責とする。
(2)非行の隠ぺい,黙認
   部下職員の非違行為を知得したにもかかわらず,その事実を隠ぺいし,又は黙認した職員は,出勤停止又は減給とする。
 
7.その他
  禁錮刑以上の刑に処せられた場合は,上記の基準にかかわらず,懲戒解雇とする。